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「晴れの日も雨の日も」 #136 コーチングをご一緒してみたい人

先日クライアントと話をしていたら、「アンコーチャブルな人っていますよね」という話が出た。「まあ、現実的にはそんな感じの人もいますねえ」とやんわり受けた。

この人がイメージしているのは、ガチガチに自分の考えに凝り固まっていて、人の話を受け付けないようなタイプだ。
ずっとこの道一筋でやってきて功成り名を遂げた人。
自分に自信があり、実際実績も十分で、オレが正しいと思っている。
周りからも恐れられておりいわば「裸の王様」だ。
上意下達が専売特許で双方向の会話が成立しにくい。

こういうタイプの事を、アンコーチャブルーコーチングに不適ーとこのクライアントは言っている。だが、実はこういう人にこそ自分の姿を気づかせ、自分と他者との関係性を振り返ってもらうことが必要だ。

向こうはまず間違いなく「オレにはコーチングなんかいらん」とニベもないだろう。が、私は、まずは雑談でも、飲み会でもいいから、こういう人と腹を割った話がしてみたい。で、小さな振り返りにこぎつけて、ながいと会話をすることに何かの価値を感じてもらえれば嬉しい。私が鏡となってご自身の姿に気づいてもらうことができれば、事態は劇的に変わりうる。無謀かもしれないが、そんなことを考えている。

コーチはすべての人の可能性を信じ切ることが原点だと教わった(#106可能性を信じ切る)。CTIという私とは違う流儀では
People are naturally creative,resourceful and whole
と教えている。とてもステキな言葉だと思う。この考えにたてば、アンコーチャブルなんて存在しないのだ。

実はこのクライアントの会社はやや難しいところがある。
彼は目の前のいろんな問題に一生懸命立ち向かっておられ、その一つ一つの取組の悩みや苦労をお聞きしてきた。そうして、それらの事象一つ一つはいわば目の前に浮かんだ徒花で、結局このドンを始めとする昭和オヤジ達への対応が本質論ではないかというところに行き着いている。

たとえば「人間尊重」とか「相手重視のコミュニケーション」ということに目を向けてもらえないだろうか。それに取り組まないと、いつまでたっても徒花のもぐら叩きを繰り返すだけではないか。

彼は、今はまだ現実の壁の高さに立ち尽くす感が強く、私のコーチングが「ドン」に通用するのかどうかもわからない。だが、彼が本気でやろうというのなら及ばずながら助太刀仕る、と思っている。

知人にも気になる人がいろいろいる。
遠くの知人。「心のゴミ箱」になれればという思いでLINEでつながっているが、本来はもっとそばで、もっと傾聴して、もっとしっかり受け止めてあげたい。
前職の同僚。徹底した他責主義だった。職務経験は十分なので何とかアウトプットをあげてほしいと思い手を尽くしたが、実らなかった。しかし当時の私の対応は万全だったか。今の私ならまた少し違ったアプローチができないか。

ほかにも多々おられるが、一番気になっているのは、とってもハートフルな知人だ。真摯に生きようとされているのだが、なかなか思うようにいかないこともあるようだ。で、つい力んだりムリをしたりする。でもそのムリが続かずに途中でボキッと折れるような感じになる。

私は、その人の姿勢とか心のあり方に強く共鳴共感している。いわばファンだ。そして、それと共連れに垣間見える危なっかしいようなところに、ハラハラするような思いも感じている。
おそらく内面にいろんなものを抱えておられるのだろう。そういうものを一度全部吐き出して楽になってほしい。心の殻を取り外して、柔らかく解きほぐしてあげたい。

あまりそういう思い入れが強いとコーチングはうまくいかないような気もするが、一ファンの思いとコーチングマインドの掛け算で、この人に何かをご提供できればとっても嬉しい。一定の年格好にも差し掛かっておられ、この先の自分の人生設計も重要テーマだ。

#134subtitleで「傲慢」な思いを戒めたばかりだ。コーチングのご縁がもしあるにしても、温度感を上げず淡々と構えることは必須だ。いつかこの方たちとそうしたコーチングセッションを行う機会が来ないものかと楽しみに思ったりしている。

道端に咲く花。自らしっかり根を張り、寒い中でも慎ましやかに健気に可憐な花を咲かせている。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

コーチングのご相談などご連絡等はこちらに→nagaib61s83@gmail.com
(グチ、やり場のない思いやイライラ、悩みなどもどうぞお気軽にメール
 下さい。しっかり受け止めます。皆様の「心のゴミ箱」としてご利用
 頂き、「心のオアシス」を感じて頂ければ誠に幸甚です。)

<予告>
#137 I love me ようやくここまで
#138 あなたへ#2
#139 私にとっての「書く」

(つづく)

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