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「晴れの日も雨の日も」#7 私の考える「コーチング」(noteを始めるきっかけ その4 完結編)


最近注目を集め普及の一途をたどるコーチング。
コーチングは相手(クライアント)によってカスタマイズし、相手との関係性によって成り立っているものであること、コーチのキャラや感性が色濃く反映され、その舞台となる会話は「生き物」であり、どんな方向にどんな風に発展するか「シナリオのないドラマ」であること等から、「コーチングって何?」という問いに対する答えはコーチによって実に千差万別です。
たぶんコーチを職業としている人はみな、「私のコーチングとは」という自分なりの定義付けをそれぞれ自分の言葉でお持ちだろうと思います。その点、よく比較されるカウンセリングやティーチング、コンサルティングとやや異なるのかもしれません。

比較的最近では、プロゴルファーの松山英樹選手が全米オープンで優勝した際に目澤さんという優れたコーチを起用したことで「コーチ」という言葉に注目が集まったことがありました。が、こうしたスポーツの世界での「コーチ」と私が今回資格取得した「コーチ」は、呼び名こそ同じですがその考え方や手法はかなり異なります。どちらも選手や相手の望みを叶える一助となろうとしているという点では同じなのですが、前者が競技技術等の指導(ティーチング)を主とするのに対し、後者はコーチの側から何かを教えたり指示をしたり、というものではありません。コーチとの会話を通じてその人自身が新たな気づきを得ることや、さらにそこから相手に行動変容を起こさせることを狙いとしています。いわば「答えはその人自身の中にある」という考え方にたち、会話を深めることによってその答えを相手と一緒に探す旅に出る、というイメージです。

いずれ、「ながいコーチ」のHPも開設したいと目論んでいますが、そこには「私の考えるコーチング」をわかりやすく掲示する必要があり、私なりのキャッチコピーをいろいろ考えているところです。
・「答えはあなたの中に」
・「私が主語」のコーチング
・「本当の自分に出会い、本当の力を発揮し、本当の自分の人生を
  歩んでいく」
・「ずっと、学んで生きる-晴れの日も雨の日も」
 (これはちょっとコーチングとは関係ないですね)
などなどが今の私の頭の中にあるコトバ達です。
そのほかに、大好きな男はつらいよ寅さんをもじって「シニアはつらいよ」とか、ふと目にした記事からそのキーワードだった「しぶとい」という言葉に強く関心がいってしまい「しぶといシニアのコーチング」などという
けったいな言葉が一瞬浮かんだり、これまた大好きな藤沢周平先生や鬼平犯科帳から「平」の字を頂き「コーチかっぺい」というハンドルネームをつけることなどもいわばひとつのアソビ心として思いつきましたが、いずれも一晩程度の淡い夢でボツといたしました(当然やろ!)。

こうした私の説明では、何か胡散臭いような印象をお持ちの方もおられるかもしれませんが、コーチングは相手の主体性や自走力を促す人間尊重のコミュニケーションスキルです。
決して万能ではありませんが、その考え方は有効なマネジメント手法であるのは間違いないと言えるでしょう。
人は組織のコマではなく、みな一人一人意志も感情も持っています。上司から指示を受けたが腹落ちせず嫌々やっている時と、自らがやろうと思ったこととではどちらの方がパフォーマンスが高くなるかは自明の理でしょう。このことから、私がコーチングを通じてご提供したいと思っている価値を何となくでもご理解頂けると大変幸甚です。

一方で、還暦を機に「御恩送り」という答えに行き着いた時に、私は長年のビジネス経験・人生経験を自分のひとつの強みとして活かしたいと考えていました。
が、これまでコーチングを勉強してきたところでは、ひょっとしたらそれは強みではなくて、コーチングのノイズになりかねないという危惧も抱き始めています。
相手の話を真っ白な心で聞くことからコーチングは始まります。自分の価値観や判断は横に置いて相手の話を聞くということです。

ビジネスマンは問題解決をいつも考えており、私も約40年間積み重ねてきたそういう癖がややもすると顔を出してしまいます。でも、問題解決はクライアントの問題なのです。コーチは「その問題に向き合っているクライアント」に向き合うだけなのです。
こういう話の聞き方はこれまで経験したことのないものでした。ひょっとしたら自分の最適な道はピュアコーチではなく、ヒントの提供等も含めた企業内研修の講師みたいなことかもしれないと思ったりもしていますが、今はまず、そうした「強み」と考えてきたことをいったん脇に置き、本来のコーチとしての技量をあげることに注力したいと思っています。

まずは、基本に忠実にコーチングのスキルを学ぶ。経験を積む中で、「生き物」としての会話を楽しみ、ドラマのようなコーチングが可能になる。そして最終的には上記のような「ながいコーチ」ならではの世界を作って、みなさんのお役に立つ。これが私の夢です。

今日も最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました♬
                  長井克之
                nagairb21@jcom.zaq.ne.jp

(冒頭の写真は京都タワーです。学生時代を過ごした懐かしの京都。
 ここにもひとつ私の原点があると思っています。)

<予告編(毎週土曜日投稿予定)>
# 8  「晴れの日も雨の日も」に込めた想い
# 9    学ぶとは
#10 シニアになる-卒業について
#11 オモロイを探して
#12 観察力:相手への興味・関心

(続く)

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