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「晴れの日も雨の日も」#50 友人の恋バナ。未満の話。

先日、久しぶりの友人に会った。私と同い年で、会社も役職定年を迎え、子育てもほぼ卒業という。似たような環境だ。
その彼にここ数か月気になる女性ができて、ちょっとしたドラマがあったという。
マジか?この年で?
ちなみに彼も私同様家庭があり、奥さんとは悪くもないが良くもない、お互い独立した人間が同じ屋根の下に住んでいるという感じらしい。ま、物足りないともいえるがフツーとも言えるだろう。

彼は、お相手のことは詳しくは語りたがらなかったが10歳近く年下で、子供なしの既婚者だとのこと。

ますますマジか?正気か?

いわく、「何回か二人で飲みに行って、お互い自分の伴侶のグチを言ったり、本当の幸せって何だろうみたいな話をしゃべっているうちに、心と心が急速に寄り添ったんや。気持ちが通い合ったなあ。で、駅までの道を手をつないで歩いた。でも、そこまで。男と女のややこしい関係にはなってない。」

ふーん。ほほう。それは高校生ならいざ知らず、大人の男と女としては恋バナ未満かな。

「その時はめっちゃええ雰囲気で、つないだ手を通じて電流が流れてる感じやった。そんなこともう何年もないから天にも昇る思いやった。俗に言う“触れなば落ちん”というのに近かったかもしれん。でもオレもバカじゃないから、そこから先に進む根性はなかった。この感じのおつきあいがこの先も続いたらええなと思ってた。、オレにとっては「14番目の月」だったんや。

けど、向こうはそうじゃなかった。翌日酒が冷めると、警戒線を超えてしまったと映ったみたい。そこから急速に後退・撤収に動き始めた。こっちは反対に舞い上がってるから最初はそれがよくわからんかった。
でも途中で、ん?なんかおかしいぞ?と気がついて、立て直しに一生懸命動いたんだが、歯車っちゅうのはおそろしいなあ、いったん狂いだすともう元には戻らん。いつの間にか自然消滅で、おたがい連絡することもなくなってしまった。」

この間せいぜい数か月のことらしい。

「こんなことが現実にあるんやなあ。急上昇・急降下で、ジェットコースターみたいな日々やった。上る時はドキドキキラキラしてて、ホンマにときめいた。この先こんなイベント、あんなイベントと思いがどんどん膨らんで、すごい楽しみやった。
結局そのどれも実現できずに落ち始めたんやけど、ここからはホンマ苦しかったなあ。胃も痛むし、眠れん夜は続くし、夜中にけいれんみたいなこともあった。

ま、もともと無理がある話やし、今となっては済んだことやけど、オレはその人には最後まで1mmのブレもなく誠意を尽くした。後悔はしてない。その傷口にもようやくかさぶたが張った。だからこうやって話せるんやけどな。ハハハ。まあ、ええ勉強させてもらったわ。」

その頃は宇多田ヒカル「君に夢中」にはまっていたという。
確かにその歌には
「序盤は完全ノーマーク 火が付くと止められなくなる 普段からおとなしくて嘘が下手そうなやつ あるある」
というフレーズがあるが、ヤツはまさにこういうタイプだ。

まあツラかったのかもしれないが、客観的に見ると、何かが始まりそうなニオイがあっただけで、実は何も始まっていないに等しい。単にヤツが一人で盛り上がって一人で苦しんだだけの自業自得ではないのか、という気もする。まあヤツが「勉強した」と言うならそれでいいのだが。

その時に書いたというメモをヤツが見せてくれた。

ちゃんと愛された記憶もろくになく 
だから自分には愛される資格はないと思い 
ならば愛する方に立とうと思ってずっとやってきたのが 
何かの拍子に愛されてしまうと 
もうどうしようもなくなる
そしてそれは夢幻だった。

またコイツは悲劇のヒーローになっとるなー。何をキザでクサイ文句を並べて一人悦にいっとるんじゃ。と笑い飛ばしてやったが、おもしろいからnote原稿にすることにした。今回の投稿はGW中でもあり「学び」は無し、娯楽のみの駄文である。 

しかし、彼が言った「誠意」という言葉が私の中に残った。これについては、もう少し考察を深め、改めてnote投稿を考えたい。
しかし、#50記念回にこんな駄文を投稿しているようでは先が思いやられるなあ。。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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<予告>
#51 人と比べない
#52 誠意
#53 コミュニケーション・クリエイター
#54 どないやねん
#55 Facebookってどうなってんの?

(続く)

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