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智慧と慈悲の輪
去る10月29日(日)、首都圏某所にて在日インド人仏教徒の非営利団体:B.A.I.A.E.の主催による『第67回 転法輪祭(アンベードカル博士改宗記念祭)』が開かれました。
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今年度は、コロナ明けの本格化ということもあってか、会場の確保がいささか難航し、結果「昭和の香り漂う」公民館での開催となりました。
手づくり感に溢れた舞台装置は、あたかも彼らの祖父母が〝マイナスから1を生み出した〟仏教復活の往時を偲ばせるものとなりました。
まずは礼拝とパーリ語勤行、次いで古参メンバーによる聖歌の奉唱。
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続いて少年少女代表のスピーチ。女の子が英語で「Now is the time when Buddhism is needed」を、男の子が日本語で「僕がアンベードカル博士を尊敬する理由」を、それぞれ立派に語ってくれました。
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そして、厳粛な雰囲気から一転、インドといえばダンス。歓喜と法悦を全細胞で感じ取り、全身で表現するनृत्य(ヌリティヤ/舞踏)こそ、彼らの文化なのです。
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幼女の独唱。歌詞はお母さんの口パクを見てます。
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日本で暮らす「ほとけの子」ら。未来を照らす光。
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── 終盤、私の法話(ヒンディー)より。
「皆さんの故郷ナーグプールは、佐々井秀嶺上人のおかげで今や〝インドの中の仏国土〟となりました。北部のアーリヤ系、南部のドラヴィダ系、さらに北東部のモンゴロイド系が同じ地域に集まり、一つの信仰のもとに和合しています。しかし、この世界は違います。肌の色、民族、宗教の違いによって激しく対立し、いま現に戦争(युद्ध/ユッダ)を続けています。私は、このように思うのです。いつの時代も人間に必要なのは、ユッダではなくブッダ(बुद्ध/智慧と慈悲の完成)なのだ、と。そしてダンマ・チャクラ・プラヴァルタン(転法輪)とは、智慧と慈悲で世界を動かしていくことだ、と」
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