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英語教育を考える(その④)

どうも、あさまんがです。春休みに入ったはいいものの、できる限りの外出自粛をしているので手持ち無沙汰な感じが否めない日々を送っています。笑

読書をしたりはしているんですけどね。あと散歩とか。今度、バイトが無い日に3駅分くらい徒歩で往復してみようと思います、運動不足解消に繋がればいいな。

さて、この記事を書いているのが2021年2月25日です(最終的に書き上げたのは3月)。国立大学の前期分の試験がありますね。受験生の皆さんの努力が最大限に発揮されることを願うばかりです。(浪人経験があるのでなおさら)

そんな受験ですが、英語教育を考えるにあたってこれはかなり大きな要素になります。大学進学率が一世代前よりも増加しています。また、あくまで「進学率」なので「進学志望率」も増加している可能性も高いです。(データを示したほうがいいんでしょうけど、今回は割愛します)

受験を経験し、教育について大学で学びながらnoteを書く僕なりに、深堀りしていきたいと思います。

受験科目としての英語

僕の通っていた高校は、生徒たちが大学進学を希望するのが前提とされているような(県内ではどちらかというと)進学校でした。授業の進め方も受験ありきで、高校の学修内容はだいたい2年終了までに終わらせ、3年は入試の過去問や演習問題を解く時間が多かったです。

例えば英語では、ALTの方を交えて英会話をする授業が1年生の頃はあったんですが、入試の対策が始まったころにはなくなりました。優先順位があったのかもしれません。なんだか腑に落ちない感じがしたのを覚えています。(ALTと英語教育についてはこちらで取り上げています)

センター試験(現在では共通テストです)を含め、大学入試は筆記試験なことがほとんどです。その筆記試験で高い点数を取ることができれば、当然合格の可能性は高まります。

そのため、県内で進学校を名乗る僕の母校では、

(合格実績に関する「大人の事情」はあるにせよ)入試対策が充実している

=テストで点を取れるようなカリキュラムの整備

だったわけです。

とても極端な言い方をすれば、いくら英語が話せようが、点数を取れなければ渋い顔をされることになります。

そんな中で、受験科目として英語を見つめると、重要な文法事項の暗記や問題の出題パターンなどを分析することが「勉強すること」になると思います。う~ん…これは素直に言語学習とは呼べないかな…。

頻出単語の暗記とスピーキング

今回の記事で一番取り上げたいのはこれです。

電車とかでよく見かけますよね、英単語帳を開いて必死に暗記をしてる中高生。特にテスト期間とかに多いですかね?

単語帳に載っている場合もありますが、「試験に出るのはこの単語!」とか「頻出単語!」みたいな売り文句もよく見ると思います。確かに、暗記をするなら少しでもその量を減らすことは重要ですしね。

ただ、これはあくまで「試験において頻出する単語」です。関連して、僕自身の経験談を1つお話します。

高校生の頃、同じクラスにいた留学生と英語で話す機会がありました。日本に勉強しに来ているので、基本的には日本語での会話でしたが、お互いの話したいことが複雑になる際は英語で話していました。(彼はデンマーク、僕は日本なのでお互いに非母国語での会話です)

複雑な内容を話すわけですから、当然英語の語彙も複雑です。そんな時、僕は「大丈夫!英単語帳で暗記したし!」と思っていました。そして実際にその単語を発した瞬間、彼の表情が変わりました。よし!と思って顔を見ると

「???」

って顔をしてました。その時に色々と悟りましたね。「あ、そっか。相手がその単語を知らないこともあるわな…」と。

確かに、試験に出る単語を覚えることは大切です。それに伴って、語彙が強化されていくのも事実でしょう。

しかし、それが実際の英会話に生かされる保証がないということも事実ではないでしょうか?これはどこの国の言葉でも同じかもしれません。「いやいやうちらはそんな言い回ししないよw」と思うような表現を会話で使えば、キャッチボールをしていた2人がたちまち、毎回全力投球のバッテリーとなります。

(相手の)語彙レベルとの乖離が起こると、言葉は意味を伝えられなくなってしまうのです。

「スピーキングによく使われる英語」の危険性

自然な流れとも考えられますが、僕はこれからの英語教育においてスピーキングが評価対象になる場合、上の見出しのような文句を謳った参考書や単語集が増えると予想・心配しています。

確かに受験では、作文や面接における「型」がものを言うことが多いです。練習と同じ要領で本番に臨めるのは、受験生にとって大きなアドバンテージにもなりますから。

ただ、「議論・コミュニケーションを英語で進められる人材の育成」を目指すのであれば、語彙のパターン化をすることで表現の幅が狭まることもあり得ます。

相手が理解しづらい表現でも、「これはよく議論の時に使われる単語(表現)だから、分かるでしょ」と自己満足してしまうことが危惧されます。これでは「議論」ではなく「演説」になってしまいます。

柔軟性を持った制度改革が求められるということです。『「型」にはまらない』人材育成のために、『「型」にはめる』ことを推し進めていては本末転倒ですよね。

さて、そろそろまとめに入りましょう!

まとめ

今回話したことは主に3つです。

1.「受験英語の対策≠言語学習」じゃん?

2.受験頻出単語と会話で使う単語は必ずしも一致するわけではない

3.「スピーキング頻出単語」によって語彙が固定されるのが心配

大学生なりに考えた内容ですから、様々な方面からツッコミを頂く可能性もありますけどね…笑

学生の頃(もしくは現在進行形で)英語のスピーキングを学ぶ機会があった方からの意見なども聞いてみたいです!その場合はぜひご気軽にコメントしていただけると嬉しいです😊

次回はカタカナ英語や外来語について書きたいと思います。

では、次回もお楽しみに!

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