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長崎大学水産学部生の乗船実習レポート①「1日のスケジュール編」

長崎大学水産学部の人気プログラムの一つに乗船実習(3年次8〜9月に実施)があります。附属練習船「長崎丸」に乗り、乗組員(教員)や同級生と共同生活を送りながら、船上で漁撈、観測や航海操作などを体験します。ここでは9月13日(月)から19日(日)まで参加した松浦栄人さんが、乗船実習の魅力を2回に分けて紹介してくれます。今回は長崎丸での1日のスケジュールについてです。

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※本来、乗船実習は2週間の日程で行われていますが、2021年は新型コロナウイルス感染予防対策のため1週間に短縮して行われました。

点呼&タンツーで始まる乗船実習の朝

船乗りの朝は早いと言いますが、乗船実習も然り。起床は6時で、その後甲板で点呼を受けます。海上は陸上よりも危険が多く、時に命にも関わるため、生存確認が大事。その基本が点呼です。夕方も18時に毎日欠かさずあります。

点呼

朝の点呼の後に行われるのが体操とタンツー(甲板磨き)です。全員が裸足になり、海水で甲板を磨きます。ちなみにタンツーとは「Turn to」を日本語読みしたもので船乗りの基本用語です。

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船の上だから体験できる実習は興味津々!

朝食後8時から実習が始まります。午前と午後に分かれて毎日6時間。内容は釣り実習や加工品製造実習、船の操縦体験実習などもあり、毎日変わります。いずれも普段のキャンパス内では体験できない実習ばかりなので、どれも面白いです。写真はイカ釣り実習の様子。イカは夜釣りなので、この日の実習は夜に行われました。

イカ釣り実習

※イカ釣り実習以外の実習内容については、長崎大学水産学部生の乗船実習レポート②「一週間の実習内容」でご紹介します。

都市伝説になるほど美味しい!船上の食事

毎年、水産学部の先輩から語り継がれている話に「長崎丸の食事はうまい」という話があり、誰もが期待に胸を膨らませるのですが、本当に美味しかった。ハードな乗船実習を乗り切るため、栄養バランスにも考慮されています。ちなみに写真の料理の内、お吸い物と煮付けは釣り実習で釣ったアラカブです。 

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朝食は7時、昼食は11時、夕食は16時と決まっており、この食事のおかげで規則正しい生活ができているとも言えます。ただ、夕食が16時だと20時にはお腹が空いてしまいます。そんな時、乗組員コックさんが夜食を出してくれました。

夕食の残りのご飯をチャーハンにしてくださったり、

夜食

イカ釣り実習で釣れたケンサキイカとコウイカも捌いてくださいました。

イカの夜食

夜食もやっぱり美味しい!

自由時間もやることは、やっぱり”釣り”!

夕方の点呼以降は自由時間。停泊中で、安全が確保された環境であれば21時まで釣りをすることができます。そのため自分の竿を持ち込んでいる学生も多いんです。僕も釣り道具を備えました。

IMG_0571のコピー

サゴシ(スズキ目サバ亜目サバ科サワラの子ども)を釣った時。

学生の中には釣り上級者がいて、釣り指導をしてくれました。下の写真は最強タックルを持参していた同級生です。

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住空間はシンプル&機能的な4人部屋です

朝が早いので22時には寝ます。4人部屋ですがベットはカーテンで仕切られていてわずかではありますが、プライベート空間は確保されています。

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洗濯機や乾燥機もあるので、1週間分の服を持ち込む必要はありませんでした。

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もちろんシャワー室は大人数にも対応できる数を完備されているので不自由はありません。ちなみにこちらは嘔吐用の洗面台。

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僕らの実習期間は台風が接近していたので揺れが激しく、船酔いしていた人もいたけれど、最終的には全員克服。幸いこの洗面台を使った人はいませんでした。

タイムスケジュール

1日の行程を図にするとこんな感じです。

スケジュール

次回は実習内容について紹介します。

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※記録を残すために一部マスクを外して撮影いたしました。同乗船実習では事前に2週間の行動制限を設けるなど、十分な感染対策の下で実施しております。


続きのレポート②は下記からご覧ください。



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