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アヒルが網戸に挟まっていた

 怪談を毎日、時間の許す限り聞いている。
 この、怪談をえんえんと聞いてしまうのには周期があって、正確にはわからないけど多分夏なのだと思う。けど、自分では、こんなに怪談を毎日ずっと聞いているのはおかしいのではないかと思いながら、ネットで洒落怖というのを読んでいて、知っている話が多いということはわたしは読んだことがある。洒落怖を読んだことを忘れていて、洒落怖ってなんだろう、と読み始めて読んだことに気づく。
 怪談を聞いていると、どうしても書いている小説におばけを出したくなる。おばけは、出てくるだけで面白い。おばけと、おばけが見える人をたくさん出して、その人たちが喋ったりご飯を食べたりしているところだけをえんえんと書いていたい。
 怪談を聞きながら、おばけの小説を書き、おばけのことを怖いなーと思ったりしてるけど、おばけたちからしたら、生きている人間たちの方が、この人たちなんなんだろう、生きてるって意味わかんない、怖いなー、という感じなのかもしれない。
 今日は、アヒルが網戸に挟まっていて、助ける夢を見た。アヒルは少しけがをしていた。白い羽がふかふかでかわいかった。

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