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2022年俳句アドベント&年末カレンダー・後半(12/16〜31)

2022年俳句アドベントカレンダー後半です☆
実際のカレンダーはクリスマスまでらしいですが、noteでは年末までトライしてみました。ご笑覧願えれば幸いです☺
アドベントカレンダー前半は、コチラをご覧ください☆ どなた様もよいお年を☺

★12/16
憧れて冬天を呼ぶクレーンは

たまに行くヨソの街、開発が進み、どんどんキレイになっていく。建物が消えると空が前より広くなる。でもそれは束の間で、じきに前よりも高く大きい建物が空を消す。
消えて、別のものが現れて、また消える。
何が消えたか、忘れてしまう。その繰り返し。

12/17
湯たんぽや夜をくすぐる猫の髭

終日、カルチャースクール俳句講座。
休日の朝の早い時間帯なのに、道にはいつもより人や車が多い印象。
一週間後にクリスマスを控えるからか。
この時期の賑わいを何となく感じる。

この日、自治体の入門講座・秋編の受講生の方が体験参加。
終了後、入会して下さった。感謝💖
入門講座をきっかけに、新たなステージに踏み出して下さる姿勢が嬉しい。
来年から宜しくお願いします☆

★12/18
冬紅葉花嫁御寮の小さき口

日本庭園で句会。よく晴れて、冬紅葉と澄んだ冬青空が美しい。赤い紅葉の下で、結婚写真の撮影が行われていた。お幸せに☺

句会は一回目は吟行を中心、二回目は席題による短冊回し。時間制限の中、複数の席題で作るのはスリルと焦りの連続だが、考える暇もなく17音を捻り出さねばならぬ状況へ追い込まれると、普段は気づかない発想や言葉がひょっこりと顔を出し定型に収まる。それにより、自分の俳句体験も更新され、広がっていく。
不思議で充実した喜び。やはり席題、好きだなあ😊

12/19
告白は風に攫はれホットワイン

フラメンコのレッスン。
現在の課題曲は「タンゴ・デ・マラガ」。
哀愁に満ちた四拍子の曲調。
でも、茶目っ気のあるところもあり、魅力的な踊り😊
とはいえ足はできても、腕の振りが入るや脳はストップ、ぎくしゃくとアヤシゲな動きに(^_^;)
体に落とし込むまでに時間がかかりそう。道は険しい〜

★12/20
水仙花風のはきはきしてゐたり

用事の後にふと思い立ち、電車ではなくバスで帰ることに🚌 近所までバスが通っていることは知ってはいたが、機会がなく初めて利用。
乗客は少なく、私の前に制服姿の学生の姿も。
学生はずーっとスマホに専心していたが、あるバス停で「ありがとうございました!」とハッキリ挨拶して降車。
一瞬キョトン、そして自分の学生時代と同じ習慣! と気づき、何だか嬉しくなった。
途中は知らない道、約30分の小さな旅。

12/21
にび色に鳥居の反りて冬ざるる

企業の俳句部、今年最後の教室を開催。
俳句指導を通じて「知らない業種や人をリアルに垣間見ることができる」「作品から思いを共有できる空気が生まれる」とき、これまで味わったことのない充実感がある。
部活が皆さんのお仕事に役立ちますように。

★12/22
冬至かな書庫に古代の文字眠る

冬至だけど、クリスマスランチ会🎄✨
ときたま俳句ランチを囲むメンバーでもあり、食事の後は各自の俳句&プレゼント交換🎁
皆さんの俳句、それぞれの個性が季語とともに生かされて素敵❤
私は人数分の挨拶句とお菓子🍰。
季語は「クリスマス」関連に統一して考えたが、作品ごとに変化を付けて季語なりシチュエーションが変化して見えるように詠むのってこんなに大変とは💦 喜んで頂け嬉しかったです😊 
今年もありがとうございました、そして来年も一緒に過ごせますように。

★12/23
数へ日や飛石を飛び一人なる

年末が近づいてくると、無性に本が読みたくなる。
積読から手当たり次第に引っ張り出し、ページを開く。
この時期、いつもより言葉が沁み込むような気がするのはなぜか。
最近心に残ったのが『須賀敦子全集 別巻』の須賀自身の言葉。

「本というのは個人的な体験でしょう。間違えてもいいから、自分で読むことが大事なんです。(中略)本当に自由にここは好き、あそこは嫌、という感じで巻き込まれて読むのこそ(後略)」

「巻き込まれて」攫われるように作品世界に没頭して読む時間、来年はもっと持てるようにしたい。

12/24
口金の星のかたちやクリスマス

買い出し。寒いけど空気が澄んでいるからか、青空も葉もキラキラして何もかも綺麗。スーパーマーケットは午前中からいつもより多くの家族連れで賑わっている。今年のクリスマスは外出かおウチでの二極化が著しい印象🎄🎅

12/25
聖夜劇そはそは並ぶ天使たち

クリスマス当日はカルチャー俳句講座。
今年の俳句教室はこれで全て終了。ある意味、仕事納め。
句会では、兼題以外にクリスマス関連の季語の俳句も。
「自分の視点(捉え方)を17音に映し出すこと」それが成功すると、個性ある佳句になりやい。そのためには言葉の選択、季語との組み合わせ方など、様々なパーツか必要になってくる。
今年最後のクラス、皆さんの作品を目にしていてそんなことを思った。
全クラスの生徒の皆さん、本年もありがとうございました。来年も宜しくお願いいたします🙏☺

★12/26
チェーホフの「三人姉妹」冬林檎

ドラマ「エルピス」最終回。前回までの厳しい内容と展開、ラストはどう着地させるのか、とハラハラ思っていたが、リアリティのある見事で鮮やかな幕切れ。
カムカムエヴリバディ、初恋の悪魔、そしてエルピス……今年も凄いドラマと出会え嬉しい。

12/27
スプーンに寄り添ふフォーク年の内

フラメンコのレッスンも今週で今年はおしまい。課題曲「タンゴ・デ・マラガ」、全体の三分の一くらいまで振り付けが進み、おぼろげながら全体が見え始めてきた。
難しいけどリズムが面白い〜☺
少しずつ体に入れていきたい。

12/28
サビ猫と冬三日月の駐車場

ようやく年末らしくなってきた、気持ちも雰囲気も。随分減らしたけど賀状書き。記憶の中の表情を思いつつ。

12/29
隣家より掃除機の音日脚伸ぶ

何となく大掃除。併せて、破れてしまったレースカーテンを取り替える。新しいものは遮熱効果があるそう。少しでも光熱費の節約になれば。窓をキレイにしてカーテンを付け変えるだけで、どことなく新しい年を迎える気持ちになってきた。白い布から溢れる光が眩しい。

★12/30
小晦日匙の届かぬパフェの底

小晦日は「こつごもり」と読むんだそう。冬の季語で大晦日の前日とのこと。「こ」のリフレインの硬いリズムが冬の空気っぽい。小さい正月飾りとお餅を用意して、ゆっくりと待つ時間が始まる。

12/31
古日記ことば漂流してゐたる

最終日。なんとなくやることを決めて、コーヒーを飲みながらグダグダする朝。始まりそうで始まらない感じが気持ちよい。厚ぼったい冬の雲が窓から見えて、また、眠くなってきそう。ぼちぼち動き出そうか。

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