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カルチャー俳句通信

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担当している㈱カルチャー俳句講座の生徒さんへのコーナー☆講座感想や作句ポイントなど。
運営しているクリエイター

#句集

まどやかな祝福:阪西敦子句集『金魚』

金魚揺れべつの金魚の現れし 華やかに鰭を動かし、水を遊ぶように泳ぐ金魚。 複数あるいは品…

あんこ
13日前
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明日のある日常:折島光江句集『助手席の犬』

「できるだけ普段着の言葉で、普段着の景色を季語とともに俳句として詠みたい」 自分の心と身…

あんこ
2か月前
22

軽やかに、カラフルに:箱森裕美句集『鳥と刺繍』

雷鳥や刺繍の花のその軽さ 句集タイトルのイメージにもっとも近い作品を挙げるとすれば、上記…

あんこ
4か月前
20

愛とかなしみの背理法:土井探花句集『地球酔』

こんな日は仲間はづれの雉が好き この句の中に自分を見る人、あるいは共感する人は、「ここに…

あんこ
5か月前
27

独自の詩の森の世界へ:しなだしん句集『魚の栖む森』

死角の無い句集である。 どこから読んでも、どの句を読んでも面白い。 溜息が出るほどだ。 全…

あんこ
6か月前
18

句集の鑑賞文を寄稿しました【BLOG俳句新空間・第214号】

BLOG俳句新空間・第214号での企画、【渡部有紀子句集『山羊の乳』を読みたい】に鑑賞文(下記…

あんこ
7か月前
5

月を仰ぐことを忘れない人:杉山久子句集『栞』

句会でも思うけど、俳句作品がまとまって掲載された句集を読むたびに思うことがある。 「どうして同じ17音なのに、作家によって言葉や型の表情が全然違うのだろう」 「作者が違うのだから当たり前だ」と言われればその通りなのだけれども、それでもたった17音しかなくて、季語を使って、ある程度同じ条件の縛りの中で詠んでいるのに。 実際に完成した作品を目にすると、似ているようで全然違う17音がそこここに屹立しており、句集を読むたびに作家の世界観は読者である私の感覚を揺らしながらいつも遠く

やりきれない存在と今であっても:福本啓介句集『保健室登校』

いろいろと句集をお贈りいただいているのに、全然触れることができず申し訳ない思いばかり。大…

あんこ
7か月前
13

客観的視点が生む言葉の距離と味わい:岡田由季句集『中くらゐの町』

中くらゐの町の大きな秋祭 街と町。同じ「まち」でもこの二つは違うと思う。 大雑把にいうと…

あんこ
10か月前
24

俳句のみが発揮しうる魅力:現代俳句文庫88『金子敦句集』

いつもウキウキ、ルンルン♫で俳句を作れるなんてことは先ずなくて、大体句会や締切など「必要…

あんこ
11か月前
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第一句集『揮発』、紹介いただきました

先般、簡易版として限定作成した柏柳明子・第一句集『揮発』。 早速、ご購入のお申込みをいた…

あんこ
1年前
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【販売のお知らせ】第一句集『揮発』(簡易冊子版・20部限定)

2015年、現代俳句協会より刊行した 柏柳明子・第一句集『揮発(きはつ)』。 現在は在庫無し…

あんこ
1年前
10

【鑑賞記事・句集『柔き棘』】嬉しい気づき

今回、香田ちりさんのnoteで 拙句集をご紹介いただきました。 こちらのページです。 温かく気…

あんこ
2年前
7

【俳句の掲載】角川『俳句』10月号、『俳句で巡る日本の樹木50選』

句集『柔き棘』の俳句を 下記2冊で掲載&ご紹介頂きました。 ●『俳句』10月号(角川)  小川軽舟氏「名句水先案内19」 一人づつタイムカードを押して霧 ●『俳句で巡る日本の樹木50選』 広渡敬雄氏(本阿弥書店) 桃を吸ふ嘘を吐くかもしれぬ口 スゴイお二人に取り上げて頂き 恐縮しております(^_^;) どうもありがとうございます。 『柔き棘』はAmazonなどで発売中です。 よろしければご一読願えれば幸いです。