当院脳神経外科での後期研修を検討されている医学生の方へ

こんにちは、井上靖章です。
初期臨床研修のマッチングのシーズンですね。
この記事をご覧になった皆さんが素敵な研修病院とマッチできることを願っています。

時々お問い合わせをいただくので当院の脳神経外科で後期研修をご検討くださっている医学生の方向けに初期臨床研修を行う病院に関して後期研修医(専攻医)を採用させていただく側としての考えをお伝えいたします。

まず大前提として
当院の脳神経外科での後期研修をご希望いただく場合でも、当院で初期研修を行うことは特に必要ではありません。
また、当院で初期研修を行った場合に希望すればそのまま脳神経外科の後期研修に残ることができるというわけでもありません。

専攻医の採用に際して当院での初期研修医から優先してお声掛けするということは行っておらず、初期研修病院に関わらずフラットに選考する方針をとっております。
初期研修中は楽しいことばかりではなく辛いこともあるかもしれません。その中でもしも少し大人げない行動を取ってしまった場合、当院の初期研修医であればそういう情報は私達の耳にも入ってしまうので選考に不利な情報を与えてしまうことになるかもしれません。逆に、素晴らしいお人柄や医師としての姿勢が院内で評判となり、選考に有利になる場合もあるかもしれません。有利にも不利にも作用しうる曖昧な情報を作るために、医師人生のはじめの2年間というかけがえのない期間を過ごす場所を決める必要はないと考えています。

私達の専攻医の選考方法は別の記事でまとめますが、ここでも簡単に触れておきます。

まず「私達とチームワークを行えること」という必要条件を定めております。これは、先生がチームの雰囲気を快適と思えるかどうかという大切な話でもありますし、逆にチームメンバーが先生と働きたいと思えるかという話でもあります。ここで言うチームメンバーとは、医師だけでなく、他職種にわたる私達の大切なチームメンバー全員を指します。私はこのチームワークを何よりも大切にしており、チームワークを乱す可能性のある方はどれだけ他に魅力があったとしても採用することはありません。
当院で専攻医を検討されているというご連絡をいただいたら、まずはこの必要条件をチーム全体として吟味しています。多くは見学にお越しいただいた時の様子などをもとに判断することになりますが、チーム内で強く否定的な意見がひとつでも出ればそこで選考終了としており、あるいは判断材料が足りないとなれば改めて見学にお越しいただいています。

あとはこの必要条件をクリアされている先生の中で「私達にはない魅力を持ってチームに貢献できること」を十分条件として、その魅力を根拠に選考の判断をさせていただいています。この「私達にはない魅力」というのは応募いただく先生には曖昧で分かりにくいと思いますが脳外科医として・医師として優れた技能を持っているというのも素晴らしい魅力ですし同僚として・人として素敵だというのもまた私達が心惹かれる理由となっています。

この観点からすると、例えば当院とは異なるしっかりとしたプログラムで初期研修を終えられて、私達の経験していない症例や治療を経験されている先生はそれだけで魅力的ですし、そうした人脈や小話さえも私達にはない魅力です。最近では、飯森崇先生がとても素晴らしい初期研修プログラムを卒業されてから専攻医として私達のチームメンバーとなりましたが、手術など脳神経外科のトレーニングを一緒に行う傍ら、彼の医師としての姿勢や経験・知識から私達はとても多くのことを学んでこちらの方が成長させていただいています。

来年の2024年度は2名の専攻医の先生をお迎えすることが内定していますが、おふたりとも初期研修は当院ではありません。
チームの皆が「この先生と一緒に仕事をしたい」と言った先生、それも私達とは異なる環境で経験を積み、自分たちにはない魅力をもった先生が2名も仲間になり一緒に仕事ができるのを今からとても楽しみでなりません。

もしも現時点で当院の脳神経外科での専攻医をご検討いただいている場合、こうした事情も鑑みて、広い視野でご自身の人生のために最善と考えられる初期臨床研修病院選びを行っていただければ幸いです。
もちろん後期研修のことは別としても初期研修を当院で行いたいと思っていただける場合は歓迎いたします。
専攻医の採用に関してご質問があれば遠慮なくご連絡ください。
Mail: nadogayansgyaid@gmail.com


―私たちが、地域医療から脳神経外科医療を変えていく―
―世界最高水準を柏で―
名戸ヶ谷病院 脳神経外科
Tel: tel:0471678336(代表)
〒277-0084 千葉県柏市新柏2丁目1-1


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