ひとつの強みで勝たなくてもいいって話。

キングコングの西野さんが、
スタエフでこんなことを言ってた。
「ハイブランドをつくる才能があって
 ハイブランドをつくることができても
 そのひとが武道館で、人を惹きつけて
 それを語れるかというとそうでもない」
みたいな。

納得と、再認識。

たとえば、
私はよくなんでもできてすごいねって言われる。
お着付けを教えて、
セラピストをしている。
だけど、私はひとつひとつの技術を見ると、
たいしたことは全くない。
お着物はそんなに詳しくなくて、
ただ、自分で着るのも人に着付けるのも好きで、
それを知っている知人から、
「お着物の着方おしえて」と言われて、
「ただ着る、だけなら教えられちゃうな」と
思って、やってみることにしたのがはじまりで。

セラピストも、
そもそもは私自身がマッサージをうけるのが
死ぬほど大好きで、
しかもすごい肩こり首こりで、
痛いところのツボや、痛いひとがしてほしいポイントを想像しやすく、
しかも手が大きくてマッサージにむいていた。
という、
決してどちらも万能というほどではなくて。

技術面だけでいうと
「この道10年です」みたいな方には
足元にも及ばない。


ただ、私は通う側からして、
よくよく知っている。
技術が完璧だから心地いい空間になるわけでは決してない。

インテリアのセンス、
光のつかいかたのセンス、
トークのセンス、
人物の魅力。

ひとつだけで勝負しなくていいのだ。
技術があれども、
それを素敵に魅せなければ意味がない。


ある意味、
技術がいまひとつでも、
心地いい空間をつくりだし、
面白い会話を愉しむことができ、
最終、幸せになれる空間をつくりだせれば、
それがなによりのゴールなのだ。

だから、
私はその点で、ラッキーというか、
なんとかなっていると実感している。


西野さんの言葉をかりていえば、
「才能がそこそこだとしても、
 武道館で人を惹きつけて披露できる」的な。

私の勝負は、技術ではないと胸をはれる。
私の武器は、空間のプロデュースだ。
家具選び、光の選び、音や香り。
それがなによりの強みで、
むしろそれを一番に売りにしたいとも思っている。


それが前提にあって、
技術をあとから増やしていっている感じだ。
自分の魅せ方も、
意識的にコンセプトをつくって展開したりしている。


ある意味、プロデューサータイプなんだろう。

だから、
今は
「できること」であるセラピストと、
「求められたこと」である着付けの先生を
売り物として、空間をつくってるけど、
これが何であれ、私は楽しめるし
うきうきすることができる気がする。


何がいいたいかというと、
「何かひとつで勝とうとしなくていい」ということだ。

自分のなかの強みを存分に活かして、
最終、大きなまるになれば、
それで十分勝負していけるということだ。


西野さんなんかは、
才能ももちろんすごくあるし、
だけど
圧倒的に人を惹きつける人間性と、
行動する大きなエネルギーで、
いろんなものをぐぐーっとチャラにしてる感じがする。

笑えるくらい、すんごい。


だから、
彼のラジオを聞いていて、
私も少し、「大丈夫、勝負できる」と思えた。


ずっと、
「なんでも器用にできるけど、
 どれも7割型なんだよな。。」と少し冷めた気分でいたりしたけど、
「7割のものを全部フル活用して、
 素敵にプロデュースしたら、
 それはそれでひとつの大きなものに
 なれるんじゃないかな」
と、思えた。


ひとつの武器で、勝とうとしなくていい。
なにかの技術で圧倒的に強いひとがいたとして、
でもそのひとにはもしかしたら
プロデュース力が足りないかもしれないじゃないか。
魅せ方がいまひとつかもしれないじゃないか。

ね。

やってみないと、
どの強みが最終的に勝つのかなんて、
分からない。


そんな、
素敵な、発見の話。

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