見出し画像

お江戸スタイルブック no.009

江戸時代前期頃の舞姫。

大太刀と御幣を差し、烏帽子を被っている、男舞の姿です。

平安末期から鎌倉時代に人気を博していた、
男装姿の遊女・『白拍子』の装い。
白拍子は本来、水干に緋色袴姿ですが
江戸時代になると衣裳は振袖姿になり、色も華やかで派手派手になり
まさにかぶき者!といったところです。

れから歌と舞を客に披露するところなのかもしれません。

西川祐尹『男舞図』より

西川祐尹(にしかわ すけただ)(生年不明 - 宝暦8年(1759))は、
京都の浮世絵師で、西川祐信の長男です。
父のもとで絵を学び、肉筆美人画、絵本などを残しました。

東京国立博物館所蔵

パブリックドメインの画像がありましたので
引用元の絵をご紹介できます。

「白拍子」の画題は、江戸時代でも人気があったようで
多くの浮世絵が残っています。
歌舞伎でも登場しますし、『娘道成寺』の花子をはじめ
『義経千本桜』の静御前も白拍子です。

なにゆえ白拍子がそこまで人気なのか、と問われれば
やはり男装の麗人だから…という他にありません。
女が男に、男が女に扮する…倒錯した性の魅力は、我が国の服飾文化に多くみられますけども
やはり、むかーし昔から変わらず、萌え散らかり続けてここまできたんだよなぁ‥としみじみ思い、感慨に耽ります。
かく言う私も大好物なもんで。。笑
白拍子は、萌えの権化です。

男装の麗人という存在は、
時代を超えて人々を魅了し続けるものなのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?