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#お年玉どうする

いつの間にか、もらうものから渡すものに変わったお年玉。
立場が変わって気がついたのは、意外と準備が大変だってことだ。

まず、渡す相手のことを思い浮かべ、どんな袋に入れるのかを考える。
その子が好きなアニメ、キャラクター、興味があるものは何だったかな…と。
たかが袋、されど袋。
振り返ってみると、今まで頂いたお年玉の袋って、ちゃんと私の年齢に合ったものを使ってもらっていた気がする。
だから、渡す側になった今、私も相手が好きそうなものを選ぶようにしている。
12月になると、雑貨屋や本屋に行くたびにポチ袋コーナーをチェックしまくる。
なんだかんだ言って、最後は100円均一に落ち着いたりするんだけど…。

次に、金額の確認だ。
他の人より入れ過ぎても少な過ぎてもいけない、一番気を遣うところ。
ネットに落ちている「相場」に頼らず、入念に調査しておきたいところだ。
事前に親にリサーチする手間を惜しむと、新年早々、バツの悪い気分を味わう羽目になる。
もちろん、渡した相手から金額についてとやかく言われたことはなく、自分が気分良く過ごすための対策だ。

ここまで来てホッとしてしまうと、いざ訪問の前日に袋に入れようとした際に、「ピン札がない!!」と真っ青になることになる。
最近はもっぱら電子マネー派になってしまい、お釣りなどでピン札と巡り合う機会もめっきり減った。
銀行の両替機も年末は混み合うし、枚数が多すぎると手数料がかかるので、早め早めに行動しておかないと痛い目にあう。

最後に、名前書きをする。
この作業は、慣れない筆ペンを使うから、意外と時間がかかっていた。
しかし、去年あたりから、この柔らかすぎるor固くて細いペン先を駆使するくらいなら、素直に小筆と墨を用意した方が楽に書けることに気がついた。
筆ペン1本と、小筆の値段はそう変わらない。
冠婚葬祭のときも使えるから、買っておいて損はないと思う。

そんなこんなで、もらう側のときは無邪気に「ありがとう〜!」と受け取っていたが、渡す側はこんなに手間暇かけて準備してくれていたのだ。
余談にはなるが、我が家は、頂いたお年玉は親がまとめて通帳で管理してくれており、大学を卒業したときに通帳ごと返還された。
約20年で貯まった金額を見ると、改めて感謝の気持ちが込み上げてきた。

ところで、お年玉とは、お正月にお供えした鏡餅を家長が子供や奉公人に配っていたものが、時代の変化に伴い、高度経済成長期頃にお金を渡すようになったと言われている。
基本的には目上の人から頂くものだから、その逆はマナー違反となる。
とはいえ、両親が管理していたお年玉貯金を手にした当時の私は、今までお年玉をくれていた祖父母と両親に何かお返しがしたいと考えた。

お年玉は失礼にあたるし、お歳暮だとなんか違う…。
食事は初任給で行くつもりだし、現金を手渡ししたら遠慮されそうだし、どうしようかな。

と、あれこれ考え、「お年賀」としてお金を包み、新年の挨拶に行くときに、花と一緒に仏壇にお供えすることにした。
いつもどおり仏壇の前に座って、そっと封筒を棚に置いてから手を合わせた。
厳密に言ったら違うけど、人生で初めて「お年玉に準ずる金品」を捧げた私は、正式に大人の仲間入りを果たしたような気分だった。

お正月もほかの行事と同様、自身が幼かった頃と比べたらイベント性が強くなり、伝統行事としての色は薄くなったように感じる。
もしかしたら近い将来、電子マネーでお年玉を渡すようになるかもしれない。
でも、お年玉を贈るときの相手を思う気持ちはきっと、お餅を配っていた時代から変わらず続いていくのだろう。


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