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XXXHOLiC映画版を見に行ったよ(ネタバレを含む)

率直に言えば開始5分で映画館を飛び出したくなる人もいるかもしれないし、この世界観にずっと浸っていたい人もいるかもしれないという映画だった。

私は原作はもちろん舞台も観ていたのでそれらと比較すると今回の映画版は

XXXHOLiC実写化→×
XXXHOLiC同人の実写化→◎

という脳内解釈でなんとか映画館を飛び出すことなく最後まで観られた。

序盤で「ん、私は鬼滅の実写を観に来たんだっけ?」となる場合があると思うが産屋敷のお屋敷ではないので安心して欲しい。
中はハウルの部屋だ。

そして話が進むにつれ原作を愛している人ほど、キャラクター達の改変には耐えられないだろうなという印象。

以下原作と比べてのキャラクター印象。

【四月一日】

暗い…っ暗すぎる。
ここまで性格が暗いとそりゃ人が関わりませんぜ…という愛嬌の無さ。視える力の苦労が説明不足のせいか感情移入出来ないキャラクターになってしまった。(某auのCMキャラクターのほうがまだ原作に近いかもしれない)
割烹着姿は◎。神木くんの演技力で侑子さんとの関係の深まりを表現して最後まで繋いだ感じ。

【侑子さん】

おしとやかすぎる。だらしなさが足りない。酒をもっと浴びたほうがいい。
しかし衣装と容姿は抜群に世界観を再現していたと思う。次元の魔女の説明は一切ない。原作を読んでいても映画の最後は分かりにくいキャラクターになっていた。が、押し寄せる美の暴力で脳が麻痺させられたので良し。

【マルモロ】

デカイ。

【ひまわりちゃん】

急にキレるのやめなー。
でも茶髪も可愛いね。

【百目鬼】

今回一番改変されたであろう男。
多分異世界の百目鬼。
払う力がなかなかに発揮されない。

四月一日に初めからデレデレ。
四月一日の彼女。
四月一日に尽くします。

【最初の客(嘘つき)】

どこで覚えただろうかコンテンポラリーダンスで死を回避したが社会的に死んだ。

【女郎蜘蛛】

吉岡里帆さんの演技が上手。
原作の冷酷非情のクールさはあまり無い。
セクシー所作担当。

【アカグモ(映画オリジナルキャラ)】

あんた誰よオオオオ!!!!!!

と会場内で叫びそうになったが
磯村君だったので耐えられた。
ひよっこからのファンです。
ジルベールも最高です。

【猫娘】

秒の出演だったけど雰囲気出ててよかった。

【座敷わらし】

こちらも秒の出演。
ダントツに可愛い。
橋本愛ちゃんを採用した人に拍手を送りたい。
そしてこのビジュアルを秒で終わらせた脚本家にサイコパスみを覚える。
う、嘘だろってなった。

座敷わらしのストーリーやらないで女郎蜘蛛かい!!!って多分会場の全員が心の中でツッコミ入れてたと思う。

以上。

映画の内容は四月一日が侑子さんに出逢い、あやかしと友人たちを通して己の尊さ大切さを学んでいくという確かに漫画XXXHOLiCの内容。
しかし登場人物が少ないにも関わらず物語が唐突に女郎蜘蛛メインになり、他のあやかしを無視し、四月一日の眼の説明も無しに色々なストーリーがぶつ切りになっていたのでいささかキャラクターの性格と話の流れが分かりにくい。出だしの四月一日の尺はとくに長く感じた。

説明だらけになってしまってはあの幻想的な世界観が壊れるというのもあるかもわからない。

が、そもそも急なドデカイBGMとつたないCGによって、その美麗な世界観から現実に引き戻されるシーンが多々あった。
とくにラスボスvs侑子さんの時に般若心経のぎゃーてい×2はらぎゃーていがしっかり聞き取れちゃって侑子さん宗派どこなんだろ?ってなってちょっと残念。

しかし全体的に蜷川監督の色艶はよく出ているので好きな人は何回もあの色艶を求めて観に行こうかなと思うのではないだろうか。
まさに物語の後半のようにループして。

あとパンフレットも綺麗。
パンフレットだけ買うのもありだと思う。

原作に近いもので実写を観たいなぁという方には映画より舞台をお勧めしたい。

なんだかんだ感想を書いてみたが、
原作を知っているぶん原作愛があるわけで感想がだいぶ偏ったと思う。
エンディングのSEKAI NO OWARIのhabitの歌詞じゃないが、分別区別しないと耐えられない心もある。映画は映画、アニメはアニメ、そして原作は原作として私はXXXHOLiCを楽しむことにした。
色々な異世界の【XXXHOLiC】としてこれからも映画やドラマ、舞台などXXXHOLiCが視れる場を増やしていって欲しいし、賑わって欲しいと思う。

おしまい





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