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オタクってなんだろな

※ここはオタク文化をアートの切り口から見ようとする学生の備忘録です。


オタクとは

オタク文化について語る前に、オタクそのものについて述べる必要がある。

オタクの定義は諸説あるが、基本的に特定の趣味にのめり込んでおり、そのジャンルに造詣が深い人のことである。趣味の消費や収集に惜しまず、集団で共有する傾向にある。また、趣味の対象を考察して文章や絵で表現するなど創作活動を行う場合もある。


オタクがのめり込む対象とするものは様々である。アニメやゲームなどの二次元的コンテンツに限らず、自動車や旅行、ファッションなど、多岐にわたる。


オタクの歴史

現代のようなオタクが生まれたのは1950年代。当時は子供向けと言われていたSFに大人が注目するようになり、大人向けSF雑誌やイベントが開催されるようになった。
その勢いは1980年代まで止まることを知らず、社会にオタクの存在がメディアを通して知られるようになった。

しかし、1989年の東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が発生。当時犯人はオタク的趣味があったと思わせる報道がなされたため、オタクは犯罪者予備軍・社会不適合者であるというレッテルが貼られるようになった。現代にも残るオタク差別が生まれたのはこの頃からである。

国内ではマイナスイメージだったオタクだったが、1990年代には海外で日本のアニメや漫画が評価され始め、オタクの存在も熱狂的に受け入れられた。またインターネットの普及でオタクの活動の幅が広がったことにより、社会がオタクの生態を認知できるようになった。

そして現代では、オタクは以前ほどの差別はされていない。むしろオタクが趣味につぎ込む金銭による経済効果を狙った、オタク向けの商品開発までなされている印象である(推しグッズが見えるクリアポケット付きリュックなど)。

まとめ

・オタクは趣味にお金と時間を平均以上注ぎ込む人のことである。

・オタクは社会で一度マイナスイメージを植え付けられるが、その後海外需要やインターネットの普及で認知され、許容されるようになった。


明日はいよいよオタクたちが形成したオタク文化の考察をまとめようと思います。


参考文献

榎本秋『オタクのことが面白いほどわかる本』(中経出版、2009年)

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