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【読了】だから英語は教育なんだ ー心を育てる英語授業のアプローチ–


『だから英語は教育なんだ 心を育てる英語アプローチ』
三浦孝 弘山貞夫 中嶋洋一
研修社


読んでみての感想。
率直に素晴らしい。最近は「心」とか「関わり合い」などの目に見えない教育関係の本をたまたま読んでいるからか分からないけど、「教育の本質」というものに英語を通じて触れられたような気がしました。

「教育」の本質とはなんでしょうか。
最近、どの学校もそうだと思うのですが、働き方改革を進めようと努力されている先生方が多くなったのではないでしょうか。もちろん、教育現場は多くのタスクで圧迫され、長時間労働が問題になってきています。私の学校も例外ではないです。
だから、今ある仕事が必要なものか。もっと効率化できるのではないか。無駄な業務は一切切り捨て、また、これから始めようとすることも負担が増えるのであれば検討をする。
そんな風習になってきているように肌で感じます。

私が思うのは、そこに「教育」の本質はあるのかどうか。
「教育」とは、子どもたちの可能性を最大限に引き出し、予測しずらいVUCA時代を強く逞しく生き抜く力を一緒に身につけていくことだと考えています。だからこそ、業務軽減や仕事量削減の中にそれが見えているのかどうかが疑問です。どれだけ仕事をシンプルにしてもこの子どもたちとのつながりから見えてくる「教育」の本質は忘れてはならないと考えています。

この1冊は改めてそれを強く、そして具体的に考えさせてくれるものでした。英語という言語を通じて、心を育て、生徒が豊かで強く逞しく人生を歩めるようなきっかけに、練習になるような授業を作り続けていきたいと思います。
「ことば」は伝えたい相手がいて、伝えたいことがあって初めて成り立つものです。
文法解説や、覚えるだけの長文学習、大量の英単語試験など。そこにはちゃんと「本質」があるのかを基準に考えていくと、業務削減や負担軽減も違ったものになってくるのかなという知見も得られました。

どんなに忙しくても私たちは「教育者」です。
常に本質と向き合い、子どもたちと向き合い、未来に生きる教育をしていきたいものです。

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