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Serendipity Bibleが良さそうな話

"Serendipity Bible For Personal and Small Group Study" というBible Studyのガイドがとても良さげなので,(まだ使ってないけど)紹介します

Serendipityとは

"Serendipity"という語は本書で初めて出会いました.

英和辞典によれば「偶然に大発見[発明]をする幸運; その才能」

"The Three Princes of Serendip"(セレンディップの3人の王子)という童話にちなんだ造語らしいです.
「...この言葉を初めて用いたのは,友人にあてた書簡において...であり,その原文も知られている.」(Wikipedia

かつて私は『セレンディップの3人の王子』という童話を読んだことがあるのですが、そのお話において、王子たちは旅の途中、いつも意外な出来事と遭遇し、彼らの聡明さによって、彼らがもともと探していなかった何かを発見するのです。たとえば、王子の一人は、自分が進んでいる道を少し前に片目のロバが歩いていたことを発見します。なぜ分かったかというと、道の左側の草だけが食べられていたためなのです。さあ、これで「セレンディピティ」がどのようなものか理解していただけたでしょう?

そして本書は冒頭でSerendipityについて次のように言っている

Serendipity is what happens
when two or three
get together and share their lives
and the Holy Spirit does something beautiful
when you least expect it.

聖書を読んだことのある人なら共感していただけると思うが,聖書というものは不思議なもので,何度読んでも発見がある.

そしてその発見は探していたものが見つかったと言うよりも,目が開かれたような感覚を伴う.

Serendipityとはそういうことを言いたいんだと思います.​

本書の構成

構成要素は次の2つ

1. 聖書本文
New International Versionの聖書66巻
各書巻の冒頭には
 ・概要(作者,年代,テーマ,歴史的背景,特徴...など)
 ・ 学びのスケジュール(読むのにN週間,1回目からN回目までの箇所)
が丁寧に記されている

2. バイブルスタディーのための設問(2種類)
a. Easy/ Beginner Question
 ・主だったストーリーには選択肢の用意された設問(ビギナー向け)
b. Deeper Question
 ・ほぼすべての章に設問がついている!
 ・start meeting, read & discuss Bible, close meetingの3段階がある

本書の使い方

サブタイトルがFor Personal and Small Group studyなところからもわかると思いますが,小グループでの学びを想定されています.

本書では4パターンの使い方が提案されています.

1. Felt-Need Groups
グループの必要に応じて学びを展開する使い方

10のカテゴリーが用意されている.各カテゴリーにはそれぞれ6つのコースが用意されていて,各コースにはBeginnerとAdvancedの2つのオプションがあり,各オプションには6回の学びが含まれている.
BeginnerとAdvancedの違いは本書の構成で紹介した2種類の設問のうち,どちらを使うかの違いらしい.

ちなみにカテゴリーは次の10個

・Men
・Women
・Singles
・Marriage
・Parenting
・Youth
・Marketplace
・Spirituality
・Special Needs
・Recovery


2. Topical Study Groups
用意された16のトピックから選んで学びを展開する使い方

7週間か13週間のコースがある(7週間のコースしかないものもある)
Easy Questionnaireを使うかDeep Questionnaireを使うか選べる

トピックの例(一部抜粋)

・Key events in the old testament
・Stories from Genesis
・The life of Moses
・Stories of women of the Bible
・Jesus reaches out to others

コースを自分で設計したい人向けに200のBible Storiesがまとめられている.自分でコースを設計したい人はここから選んでオリジナルのコースを作ることもできる.


3. Book Study Groups
各書巻を題材に学びを展開する使い方

各書巻の冒頭にスケジュール(N週間で読む)が記されている.
ショートスケジュールとロングスケジュールの2種類が用意されているので,好きな方を選ぶ.


4. Lectionary-Based Groups
教会暦に沿った学びを展開する使い方

巻末に教会暦とReadings1, 2, Gospelの各箇所がまとめられているので,そのとき学びに使う箇所をどこか1箇所選ぶ.

所感

とにかく,ほぼすべての章に設問が用意されているのがすごい.しかも導入からクロージングまでコミコミ.胸アツですね.

ニーズに沿ったコースや,トピックに沿ったコースはグループでの継続的な学びに役立つこと間違いなし.

たぶん一生使える本です