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社員同士の連携は管理者を憂鬱にさせるか(リモートワークの功罪)

■世間に転がる意味不明(出社しろ)

ずいぶん前だが、社員が隣同士なのに会話をメールで行なうと言うことが話題になったことがある。当時は眉をひそめたものだが、今は「それの何が悪い」と感じるようになってしまった。

フェースToフェースでなくてはわかり合えないこともあることは否定しないが、このコロナの中で、なんとかなってしまっている現実を見ると、今までの常識も疑わしくなってきた。

しかし、目の前で仕事をしている姿を確認できないと不安な経営者やマネージャーは、「実際に顔をつきあわせないとイノベーションは起きない」などと根拠のない戯言ごとで社員に通勤を強制するようだ。

■こっそりミーティング

「重要なことは、喫煙ルームで決まる」という前世紀の遺物のような戯言もバカにできないところもあり、ちょっとした立ち話で「あっそうか」という発想も生まれるかもしれない。

「ちょっといいかな」といったコミュニケーションを「ハドルミーティング」と言うらしい。テレワークが普及し、場所の制約がなくなったコミュニケーションは、現在ZoomやGoogleMeeting、MicrosoftTeamsが中核だろう。

しかし、あらかじめスケジューリングしなければならないのでチャット的に使うことは中々難しい。

と思っていたらSlackが手を付けたようだ。

○Slackが考える“ビデオ会議”は、Zoomと少し違った世界を見据えている
業務用チャットアプリ「Slack」で短時間の音声ミーティングを開ける「ハドルミーティング」機能に、ビデオ通話の機能が追加される。この新機能はスラックの思惑通り、自然発生的なコミュニケーションの価値を高めてくれることになるのか。
2022.06.25

かつてわたしたちは、現実の生活で“ハドル”と呼ばれる短時間の打ち合わせをすることが多かった。会議のような堅苦しさも、ブレインストーミングのような知的な厳しさもないハドルは、自然発生的で生産的、かつ(たいていは)いい気晴らしになる仕事空間だったのである。

言ってみれば、バスケットボールチームが戦略を練るためにタイムアウトをとるようなものだ。デスクのそばを通りかかった同僚が「ちょっとだけいい?」と話しかけてきて始まり、5分くらいで終わる。わたしたちは、ウォータークーラーのそばやキッチンなどで気軽に話した。そして2020年になり、次に何が起きたかはご存知の通りである。

https://wired.jp/article/the-future-of-slack-looks-a-lot-like-zoom/

これはどんな世界をもたらすだろう。

■報告と連絡はするが相談はしない

システム開発を生業としていた頃、そして企業に所属していた頃、プロジェクトメンバーとは意見交換をするが、上司とは話をすることはほとんど無かった。技術的なことは上司に聞いても分からないし、お客さんとのスケジュール調整が必要なら、お客さんに確認して、契約上の問題が起こりそうなら営業に掛け合うことになる。

上司に報告と連絡はするが相談はしない。報告と連絡なら、今の時代、メールで十分だ。
「ちょっといいかな」と声を変えられるツールさえ在れば良い。

これは、マネージャーにとっては悪夢だ。誰かと誰かが話をしているのを見ていれば「どうした」と声をかけられる。それができないとなると、四六時中会議を開催したくなる。上司の無能さが際立つかもしれないと感じる日々が続けば鬱になりかねない。

バーチャル世界でのマネジメントを開発しないとやばいかもしれない。

<閑話休題>

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