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デジタルキー技術の発明抽出

 おはようございます😊アイデアで世の中を面白くしたい!!中小企業弁理士のnabです。本日は、以前紹介させていただいた、デジタルキー関連特許と関連技術の特許化のポイントについての記事でしたが、今回は、具体的にデジタルキーに関する類似サービスから、発明抽出を行ってみたいと思います。

理解の助けとなる為、新人エンジニアの理太郎と、ベテラン弁理士の鍋島を登場させ、対話形式で解説を行って行きます。

①デジタルキー技術

理太郎  先生!!本日も宜しくお願い致します。本日のテーマはデジタル  キー技術ですか!?

鍋島  理太郎君!!こちらこそ宜しく😊そう!!今日のテーマは「デジタルキー」だよ。デジタルキーとは、スマホ端末から自動車や家の鍵を開閉錠する技術で、自動車とか家をシェアリングする場合に不可欠な技術だ。

理太郎  😲❕なるほど!!確かに、鍵ってめちゃくちゃ大事なものですからね。。シェアリングの際にそのカギを他人に受け渡しするのって、セキュリティ上ちょっとリスクがありますよね。

鍋島   Good!!😊。それをスマホで管理出来れば、安全性が向上する上、鍵の管理に関する手間・コストが削減できるよね。実は、クラウドを通じて車両ドアの鍵を開け閉めを行うことで、物理的な鍵の受け渡しが不要となるサービスはもう世の中に存在しているんだ。特許出願もされているね。

フロー

理太郎  😲😲🌰。。ああ。。すいません。世の中進んでますね。。ビックリしすぎて、思わず栗を出してしましました。。

鍋島   理太郎君、もう栗、出しちゃったのか。。。構わんよ!!今回は、いつもの特許解説とは志向を変えて、ちょっとアイデア創出をやってみみないか!?特許化出来るアイデアが生まれるかもしれないよ😊。

理太郎  😲😲🌰🌰。わ、私が特許化アイデアを創出ですか!?出来るのかな??でも是非、挑戦してみたいです!!

鍋島  よし❕その意気だ❕君のセリフから栗が2つ出ていることは大目に見よう❕では早速行ってみよう!!

理太郎  今回も好奇心が止まらない🚙❕❕止まらないというか、加速してます!!先生ご指導宜しくお願い致しますm(__)m。

②アイデア展開を考えよう

鍋島  では、今回のデジタルキー技術は、「鍵×シェアリング×車」だよね。この「車」の要素を何かに置き換えてみよう!!

理太郎  そうですね。。。シェアリング出来てかつ鍵が必要なものってなんだろうか??💡💡あ!!「家」ってどうですか!?民泊で、家を不特定多数の者が利用する場合、鍵の受け渡しがネックになりますよね。。民泊で利用する部屋をスマホで開閉錠出来たら、めちゃくちゃ便利です!!😊

鍋島  😲❕いいね。理太郎君👍。グッドアイデアだよ!!ただこのアイデアはもうすでにあるみたいだ。。

理太郎  確かにそうですね。車→家への展開は、オーソドックスですし、経済的な価値も多くそうなので皆考えますよね。。。そうじゃないかとは思いましたけど。がっ🌰。あ!!すいません。今回思わず、がっくりの方の栗を出してしましました。。

鍋島 いや。全く問題ない。というかむしろ、理太郎君のアイデアセンスに光るものを感じるよ💡💡。民泊の他で、展開を考えてみないか??もう少し大きく展開するイメージで。あんまり関連性のないところに展開してみよう!!

理太郎  あんまり展開しないところか。。んー!!あ!!「傘」とかどうですか??傘をシェアリングするサービスです。突然雨が降ってきたときって、その1回の為だけにコンビニで傘買っちゃうことってありません??駅とかの路上に傘が置いてあってそれをスマホで開錠して使えるようなシステムってどうですか??

鍋島 傘😲❕❕素晴らしい❕❕これは、あんまり思いつかないね!!っと思ったらこれも存在しているようだ。。。この「アイカサ」のサービス概要は、携帯端末(スマホ)認証によって、全国各地で設置されている専用の傘立て端末の開錠を行って傘をレンタルし、レンタルした傘を、再び専用の傘立て端末に戻すサービスのようだ。。

傘立て

理太郎  うわ😲❕。。思いつくだけでも、難しいかなと思いましたけど、実際にサービス立ち上げている人がいるなんて。。。

鍋島   そうだね。。今回はちょっと残念だったけど、君のアイデアは確かにニーズがあるみたいだ。継続していけばいつか、事業を起こせるようなアイデアに立ちあえる可能性があるよ!!ただ、この車→傘への展開というのは、対象物の特性が大きく異なるから、特許的な観点から見れば、ちょっと着想が面白いね。ちょっと掘り下げて、このサービスについて、もし特許出願を検討するならみたいな感じで、車のデジタルキー技術との差を考えてみよう!!

③発明発掘してみよう

理太郎  車との差ですか??このアイカサのシステムは、返却時に、傘を識別して、借りた時と違う傘を返却しようと思ったら、返却を受け付けないシステムになっていますね。。傘は、簡単に偽造(代替)が可能なんだけど、安価で大量に出回るものだから、返却が正しくされているかをいちいち人が確認してたら、コストが合わないから、専用端末(傘立て)には、人がいないですよね。

鍋島 ❕😲😲おおおお!!!鋭い❕なんて掘り下げ方だよ!!それをどうやって、解決するんだ!?

理太郎 そうですね。。ちょっとこのアイカサの情報からではわからないですけと、傘に固有のRAFIDタグみたいなものをつけておいて、傘置き端末が傘にタグがあるかないかを判別するとか、重量で閾値を設けておいて、傘置き端末が所定の重量に入っているか否かを判別を行うことも出来そうですよね。あと、あれですね。このサービスって、全国のどの専用端末(傘立て)にも返すことが出来ますよね。これも車とは違うんじゃないでしょうか?

鍋島  😲😲そうだね!!なんちゅう奴だ!!理太郎。そうだよね。車の場合、車一台に対して、専用端末が1台だけど、傘の場合は、傘1つに対して専用端末が複数対応可能にしなくちゃいけないんだよね。

理太郎 ってことは、管理サーバーは、スマホからの個人情報(ID)を全国の複数の端末に対して認証させるような仕組みが必要ってことですかね??

鍋島  😲❕❕恐らくそういうことだよね。これまでの検討結果をまとめてみよう。

車の場合

① 携帯端末(スマホ)+専用端末+管理サーバーのやり取りで識別機能を持たせている。

傘の場合

① 携帯端末(スマホ)+ 専用端末(傘立て)+ 傘 + 管理サーバー のやりとりで識別機能を持てせている。   ※あくまで予想です。

② 全ての専用端末(傘立て)で、傘及びスマホの照合が行えるような仕組みを作っている。            ※あくまで予想です。

この相違によって

→ 全国の端末で返却可能で、かつ、無人で返却を管理できる利点がある。

理太郎  なるほど。あくまでもあくまでも、ネット情報のみからなので、想像の域を出ませんが、こういったかたちで、相違点を明らかにしていくんですね。。面白いです!!先生。本日もありがとうございましたm(__)m。


さいごまで、お付き合いいただきましてありがとうございました💦今回は、インターネットの情報を頼りに、発明を創出する作業にチャレンジしてみました。本来は、技術者の具体的な構成図と、詳細な特許文献を頼りに、発明発掘を行います。今回は、インターネット情報のみで行っているので、ちょっと精度は落ちますが、発明創出、特許出願のプロセスの雰囲気みたいなものを感じていただければ幸いです😊












 このサービスの概要は、携帯端末(スマホ)認証によって、全国各地で設置されている専用の傘立て端末の開錠を行って傘をレンタルし、レンタルした傘を、再び専用の傘立て端末に戻すサービスです。

 傘は、全国どこの専用傘立て端末に返却しても良いし、また、借りた傘と異なる傘を返そうとした場合、端末が傘の返却を受け付けないシステムになっています。

 カーシェアリングの場合との相違は、レンタルしていない違う傘を返そうとすると専用の傘立て端末が開錠を受け付けない「傘(対象物)の認証機能」と、傘(対象物)自体の認証機能を「全国の端末で行える」点であると考えられます。この辺は、対処物を傘とした場合特有の機能であるように思われます。

 これを具体的にどのような仕組みで行っているのかはちょっと不明なのですが、実際の実務では、「どうやって、借りた傘であることを認証しているんですか?」「借りた傘をどうやって、どこの端末でも返せるようにしているんですか?」みたいな感じで開発者にヒアリングを行います。そして構成を明らかにした上で、特許調査を行い、先行文献が無ければ、ビジネスモデル特許又は端末構成に関する出願を検討します。

 ちなみにビジネスモデル特許の査定率は、近年増加傾向です。アイデア独占権取得のチャンスかもしれません。

ビジネスモデル

 以上最後までおつきあいいただきましてありがとうございました。少しでも特許の世界にご興味をもっていただければ幸いです😊

ちなみに昨日の記事は以下になります。特許化のポイントについて触れていますので、ご興味がございましたらこちらもご覧ください。





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