見出し画像

AWSソリューションアーキテクトプロフェッショナル合格までの全記録(前編)

先月、AWSソリューションアーキテクトプロフェッショナル(AWS SAP)に合格した。


2019年末にサクッとAWSソリューションアーキテクトアソシエイト(AWS SAA)に9割の得点で合格し、その勢いのまま一気に上位資格であるプロフェッショナルを受けようとしたのが全ての始まり。


AWS SAPの学習には、Amazonの公式サイトに3ヶ月のロードマップがあって、それだけ勉強すれば流石に受かるだろうと思いきや、一度不合格になり、その後は沼にはまり結局1年かかってしまった。

試験は180分75問というコンピューターベースの超大作であり、試験終了後は目、肩、頭と疲労が凄まじく、不合格結果を見た時は再起不能になる

※コンピューターベースなので、すぐに結果が出るのである。


もともと、ぼくはインフラ(サーバーとか、ネットワークとかITシステムの基盤となる部分)、クラウドの知識がなくて、なんとなく試験勉強でそこら辺を体系的に身につけたいなと思ったのがAWSに手をつけたきっかけであり、今の業務ですぐに必要ではない訳で、プロフェッショナルレベルの知識があることで明確に人と差別化はできない、にも関わらず、である。


合格した後に何かが変わるだけではないので、この労力は機会損失のような気もするけど、一度手をつけたもものはなかなか諦めがつかない性格であり、やめられなくなってしまった。


前にも資格試験について書いたのだけど、試験に受かるのは基本的には簡単で勉強方法のベストプラクティスを見つけて、勉強時間を確保するだけ。

簿記、情報処理、TOEICなんかはこれだけで合格、もしくは高得点取れるし、多分宅検とかFPなんかも受験者が多いから同じなんじゃないかと。知らないけど。

ただ、AWS SAPはまだまだ歴史の浅い試験であり、クラウド特有の技術の速いアップデート、かつ受験者もまだまだ多くないということで、そのベストプラクティスが確立していない。
なので、どう勉強を進めていけばいいか試行錯誤しながら進めなくてはいけなくて、常にしっくりこないままの試験勉強であった。


特に、AWS SAPの勉強が難しかった理由はこんなところ。


問題文が長く、複雑

アソシエイト試験とプロフェッショナル試験の違いは、まず、前者はAWSサービスを知っているか、知らないか、を問われている。そして、後者は要件、課題に対応するために正しくAWSサービスを使えるか、が問われる。しかもひとつではなくて、複数のAWSサービスの組み合わせた解答が必要になる。

問題文も異様に長くて、全部で75問もあるのにどれも平気で5行、6行(300文字とか)あり、回答に影響がないノイズである文章との見極めも必要である。

なので、瞬発的に解ける問題がなくて、AWSサービスに対する本質的な理解、クラウド以前の基礎的なインフラ知識をもとに、実務で使うことをイメージできていることが必要で、机上の勉強ではなかなか難しい。


参考書がない

高校受験、大学受験からのぼくの試験必勝法は、これだ!という参考書を暗記するまでやり込むこと。

ポイントは、暗記することを目的にするのではなくて、結果的に暗記するまで理解すること。

暗記することを目的にすると過学習になるからね。そうなると、試験直前まで参考書を頭に叩き込んでも不安は消えない。

当初、AWS SAPに特化した参考書がなく、何から手をつければ良いか分からず、かなり手こずった。

参考書は試験のベースとなる知識、学力が体系的に整理されているので本当にコスパが良いいのである。

やっと夏に日本語の参考書が出たものの、AWS SAPはこれだけでは不十分(不十分だが、もちろんかなり役には立っている。やらないよりはやるべき。)。AWS SAPに立ち向かうには高校物理の重要問題集くらいの骨太の参考書でやり込むレベルが必要である。

強いて言えば、Amazonが提供するホワイトペーパー(技術的な仕様書や設計指南者的なやつ)、もしくはブラックベルト(AWSエンジニアが作成したサービス毎に仕様を紹介するスライド集)があるのだけど、ひとつ一つの資料の内容も、その資料数自体も膨大で全く読みきれない・・・。これを頭に叩き込めば合格するなんて意見はあるのだけど、流石に挫折した。


日本語が変

文字通り、変なのである。

受験料として税込33,000円も取りながら、日本語版の問題文が明らかに変なのである。直訳特有のわかりにくさはもちろん、訳自体が間違っている。

英語表示に切り替えることもできるので、怪しい場合は英語で問題文を読まなくてはいけない。

eラーニングでは色々と模擬試験があるのだけど、どれも読みやすい日本語になっている。なので、問題文の読みにくさについては事前に対応できない。


さて、ぼくの中で最高レベルに難しかったAWS SAPに合格するまでの1年間の奮闘記は後編で改めて整理する。

この記事が参加している募集

#最近の学び

181,262件

free