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【読書コラム】まとめ

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読書コラムまとめ
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#最近の学び

【読書コラム】誰かのせいにするだけじゃ、問題は解決しない - 『責任の生成ー中動態…

 マシュマロで教えて頂いた國分功一郎先生の熊谷晋一郎先生の対談本『<責任>の生成ー中動態と…

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【読書コラム】武勇伝が作れない時代に、何者かになりたい若者は空回りするしかないん…

 大学時代の友だちとやっている月一のzoom読書会で小泉綾子さんの『無敵の犬の夜』を読んだ。…

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【読書コラム】お医者さんが薬だけでなく、地域のサークル活動を紹介することで治る病…

 高齢者に関する研究をしている後輩から、面白い考え方があると『社会的処方: 孤立という病を…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】とどのつまり、文体ってなんなのだ?! プロとアマチュア、男と女、人…

 高校生の頃、幸運にも、大江健三郎さんとお話しする機会を得た。最初、有名な小説家というこ…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】ピントが合わなかったのは、カメラを持つ手が震えていたから - 『ちょ…

 先日、マシュマロでロバート・キャパの『ちょっとピンぼけ』を代わりに読んでほしいというメ…

綾野つづみ
1か月前
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【読書コラム】コメントで教えてもらったミステリーを読んでみたら、とんでもなく哲学…

 先日、アップした『変な家』の記事に、BRILLIANT_Sさんからこんなコメントを頂いた。  寡…

綾野つづみ
2か月前
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【読書コラム】ハマったゲームの世界に住んでいた記憶って、存在しないはずだけど、たしかに覚えているんだよね問題 - 『かつてそのゲームの世界に住んでいたという記憶はどこから来るのか』郡司ペギオ幸夫(著)

 ゲームが好きだ。熱中すると時間が嘘のように溶けていくというか、もはや、ゲームの世界で生きているに等しくなってくる。  最近だとSwitchの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』がヤバかった。あまりに面白過ぎて、休日は朝から晩まで、ノンストップでプレイしてしまった。さすがに仕事はサボらなかったが、頭の中はハイラルのことでいっぱい。あらゆる業務が疎かになっていた。  どちらが現実かわからなくなっていた。特にゲームの中でご飯を作ったり、労働したり、いろいろな人たちとコ

【読書コラム】79歳の母が72歳の父を殺した理由 - 『ママがやった』井上荒野

 瀬戸内寂聴と井上光晴の不倫をモデルにした小説の映画化『あちらにいる鬼』で、原作者・井上…

綾野つづみ
2か月前
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【読書コラム】マジで? ナイチンゲール、めっちゃ強いじゃん! - 『超人ナイチンゲー…

 在宅医療の研究をしている後輩から、いま、ナイチンゲールが熱いと教えてもらった。子どもの…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】自殺のための他殺という究極のナルシシズムに社会はどう向き合うべきか…

 定期的にニュースで耳にする言葉。 「大量殺人で死刑になろう」  理解はできるけれど、共…

綾野つづみ
3か月前
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【読書コラム】会話が成り立たないのは成り立たせようとする気がないからなのだ - 『…

 奈良美智さんのXで面白そうな本が紹介されていた。  早速、買って、読んでみた。期待通り…

綾野つづみ
4か月前
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【読書コラム】イベリコ豚がなんなのか知りたくて読み始めたら、なぜか最後は起業ドラ…

 飲み会に誘われた。会費は三千円で飲み放題とのことだった。いまどき、そんな店があるのかと…

綾野つづみ
4か月前
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【読書コラム】松本人志と孔子と千利休と - 『ディスタンクシオン』ピエール・ブルデ…

 松本人志が何者だったのか考えている。  わたしにとって松本人志はテレビの象徴であり、別…

綾野つづみ
5か月前
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【読書コラム】保守的になったのは年齢のせいだと思ってたけど、実は死ぬのが怖いからだった - 『なぜ保守化し、感情的な選択をしてしまうのか』シェルドン・ソロモン、ジェフ・グリーンバーグ、トム・ピジンスキー(著), 大田直子(訳)

 いま、わたしは三十歳。ずっと新しいものが好きだと思っていた。でも、気づけば、なにをするのも定番ばかり。会う友だちも、食べるものも、見るものも、着るものも、出かける場所も……。すっかり保守的な人間になっていた。  なるほど、着実に歳をとっているのだろう。そう思った。というのも、人は年齢を重ねるにつれて保守化するものだから。  うちの親も他人の意見に耳を貸さなくなってきた。近所のスーパーではおばあちゃんがセルフレジに悪態をついていた。仕事で関わっていた九十代のおじいさんなん