安倍元首相の銃撃事件の報道に思うこと

国の総理大臣を務めたこともある方の突然の訃報

事件そのものの衝撃も大きいですが、この事件に対する報道について疑問点が多々あり、どこに吐き出すべきか悩み、自分の気持ちの整理のため思うことをこちらに書き出そうと思います。


私がこの事件の一報を知ったのはスマートフォンのニュースアプリの速報通知でした。

その通知の文字を見てもすぐに理解ができませんでした。
政治家の街頭演説中の襲撃にもショックでしたが、凶器として拳銃が使用されたことにも大きく衝撃を受けました。

街頭演説中ですので、報道の方や一般の方も含めて事件の発生には関わらず映像で記録している方は多かっただろうと推察されます。

この時点でSNSの関連事件を見るのを控えるようにしようと思いました。
事件直後の映像などをうっかり見てしまったときに、心の準備なくみるのが怖かったからです。
また、事件直後で錯綜している情報をSNSから知ったふうになるのも危険だと思いました。

ただ、事件の詳細については気になるため、テレビの報道番組を見ようとテレビをつけたのですが、そのタイミングでちょうど事件当時の映像が流されていました。

テレビで人の命が危険に晒された映像がそのまま流れると思ってなかったことで、心の準備もないままいきなりの衝撃映像に、ショックでめまいがしたのと、気分が落ち込み体調不調となりました。

間接的に見ても大きな衝撃を受けたのですから、事件現場にいた方は大丈夫なのでしょうか。

私が疑問なのは、このような見た人に衝撃的を与える可能性のある映像の扱いを、マスコミ側(テレビ)どのように考えているのか。です。

その時点では心配停止との報告であったとはいえ、今回は命が奪われています。結果として、人の命が奪われるきっかけとなった映像がそのまま電波にのせられたのは問題ないのでしょうか。

また、報道特別番組についても疑問です。
ただし、上記のことがあり、その日は怖くてテレビが見られなくなりましたので、放送時間からの想像になります。具体的な報道内容については把握できてません。

1つ目はこの参議院選挙の選挙運動期間であることです。
今回の事件の報道時に、参議院選挙に絡めた報道がなされた場合は公職選挙法には抵触しないのでしょうか。

2つ目は災害時の報道特別番組と違い、容疑者は早々に確保されており、2次被害が起こる可能性は極めて低いように感じたことです。容体が問題ないかは正式発表があるまで回復されることを願っておりましたが、正式発表後の報道は事実の報道が主となると思うので、そんなに長時間報道に時間を割く必要はあったのでしょうか。

3つ目は元総理というお立場の方であり、当面の行政への影響はそこまで大きくないのでは。と思ったことです。
総理の立場からも政治に尽力してきた方を失ったこと、ともに切磋琢磨してきた方を失うという同志のみなさんの精神的な損失は大きいだろうと思いますが、業務に混乱をきたす状況は少ないのではないだろうかと思いました。


今回の銃撃事件の中でまず憎むべきは犯人です。そこは変わりません。

警備の方も不意の出来事の中、救命や犯人逮捕にも尽力されたでしょうし、ご本人が自分を責めることがないよう願っております。

輸血量も100単位以上と多く、処置の内容や時間からみても、大変な処置を長時間かけて続けて救命にあたられたことが伝わってきて、病院で対応に当たられたスタッフの皆様には頭が下がります。

ただ、伝える側の報道に携わる人たちにも、関わった人を責めることだけでなく、混乱の中でも状況を把握し、情報の精査はした上で報道していただきたいと強く思いました。

最後となりますが、安倍晋三さんのご冥福を心よりお祈りいたします。