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フルーツの王様 「ドリアン」01/04

★「ドリアンを食べる為だけでも、ボルネオ島に来る価値がある」(アルフレッド・ウォーレス)

冒頭の一文は、進化論のダーウィンと同じ説を立てたのにも関わらず、影の存在となってしまった、アルフレッド・ウォーレスの「ドリアン」に関する談話です。

アルフレッド・ウォーレスは、19世紀、ボルネオ島のここサラワクにて、ブルック家の援助により、熱帯の動植物の標本収集をしていました。同氏による、「マレー諸島」(ちくま文庫)と言う本がありますので、お読み下さい。その時代のボルネオ島の貴重な風土誌の一つです。

因みに、マレーシアの国蝶に制定される「アカエリトリバネアゲハ」は、英名を、Raja Brook Birdwing Butterfly と言い、ラジャ・ブルックの名前が使われていますが、これも、ウォーレスが、ブルック家へ敬意を表して、つけた名前です。少し、「ドリアン」の話からそれましたね。

「ドリアン」は、「ドリ」と言う言葉が「棘(トゲ)」で、「アン」は、「沢山」と言う意味。転じて、”トゲトゲ一杯”と言う意味の名前です。

因みに、ランブータンと言う果物がありますが、これは、「ランブット」が「髪/毛」で、「アン」が沢山で、「ふさふさの毛」と言う意味の名前です。見た目そのものです。
そう考えると、日本の果物のミカンやナシや柿などに意味があるのでしょうが、何方かご存知の方教えてください。

ここ、ボルネオ島サラワク州では、例年11月~12月がシーズンですが、年によって、7~8月に1回、11~12月に2回と、年2回果実をならす年もあります。2年周期位で起こります。

一度は、7月に出始めて、11月迄延々と出続けた年もありました。これは、4~5年に1回です。どうも、ボルネオ島北部のサバ州コタキナバルが果実をつけ始めると、序々に、南下して行く様です。

ドリアン前線と言うのがあるのでしょうか、桜前線は、南から北の筈ですが、ドリアンは、北から南へ移動する様です。まあ、そんな事は知らなくても、ドリアンの木は30m位の高い木になりますので、花が付けば良く見えます。

果実がなっていれば、時速80kmで車運転していても見れます(絶対に真似しないで下さい)し、街中が次第に、ドリアンの匂いで充満してきますし、季節の話題の筆頭ですし、兎に角、そんな情報は一切必要ありません。

白い花は、どんどん落ちますので、それを拾って集めて、野菜として食べれます。見た目と食感は、エノキ風のものです。ブラチャンという小蝦を発酵させたマレーシアでは一般的な調味料で炒めて食べます。まあ、これっと言う事は、無いです。 

(02/04)に続く。。。


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