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週末英文法 【不定詞の意味上の主語】 Mar.23.2024

まずは次の英文を読んでみましょう。

(ex1) It is hard to study math.
  (数学を勉強するのはキツイ。)

不定詞句は``to study math''で名詞的用法です。本来は主語なのですが、itに代わりに主語になってもらっています(形式主語のit)。
さて、「数学を勉強する」という不定詞句で述べている行為を実際に行うのは具体的に誰なのでしょうか。誰にとってキツイのでしょうか?分かりませんよね。ここではあくまで一般論として述べているのでしょう。
でも世の中には数学の勉強が楽しくて楽しくて仕方がない人もいるはずですから(少し羨ましいですね)、万人に当てはまる文章とは言い難いです。

そこで、「数学を勉強する」という行為をする人を具体的に明示したい場合に置かれるのが不定詞の意味上の主語です。

(ex2) It is hard for me to study math.
  (数学を勉強するのは僕にはキツイ。)

これで「数学を勉強する」という行為を行うのが「僕」に限定されました。
不定詞の意味上の主語は``for + 人''で表し、必ず不定詞句の直前に置きます。これは不定詞の用法を問いません。以下の英文を読んでみましょう。

(ex3) I bought this book for you to cook meals more easily.
  (僕はキミがもっと簡単に食事を作れるようにこの本を買った。)
(ex4) This is an important problem for us to tackle immediately.
  (これは私たちが即座に取りかからねばならない重要な問題だ。)

(ex3)の英文の不定詞は目的を表す副詞的用法で、(ex4)の英文は名詞problemを修飾する形容詞的用法です。用法は異なりますが、両方とも不定詞句の直前に意味上の主語が置かれていますね。
これは不定詞を用いた構文でも同じです。

(ex5) This book is too difficult for me to understand.
  (この本は難しすぎて僕には理解できない。)
(ex6) Ten hours is enough time for you to finish this job.
  (10分はキミがこの仕事を終えるのに十分な時間だ。)

(ex5)の英文はいわゆるtoo〜to構文、(ex6)の英文はenough〜to構文です(これについてはあらためて勉強しましょう)。このような構文であっても、不定詞の意味上の主語は不定詞句の直前に置かれていますね。

不定詞の意味上の主語は整序問題でよく問われますので位置に注意しましょう。また、英文和訳では不定詞句で述べている行為の主語として訳すように心がけましょう!

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