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【体験談】切らない手術、ヘルニコアで腰椎椎間板ヘルニアを完治したお話

こんにちは。

20代前半にして腰椎椎間板ヘルニアをこじらせてしまい、約1年間の辛い時期を経てついに完治まで辿り着いた大学生です。

この記事を読んでくださっているみなさんは、腰椎椎間板ヘルニアで日々、寝ても覚めても苦しんでいる方や、主治医から手術を勧められたもののなかなか踏み切れないという方が多いのではないでしょうか。

椎間板ヘルニアというものは本当に厄介ですよね。よほど痛みのせいで歩き方が変になっていない限り周りからは見えない症状ですから、孤独にその痛みに耐えながらなんとか生活するしかないのです。痛み止めを飲んでもコルセットを巻いても、気休め程度でとても仕事に集中できるような心境ではないのですが、ヘルニアを理由に仕事を休んでいる方って多くはないのではないでしょうか。私も、電車に乗る際は席に座らなければ限界を突破してしまう時期がありましたが、ある日いつも通り出勤のために電車に乗っていると、目の前にいた中年の方から、「若いんだからあのおじいさんに席譲りなさいよ!どんな神経しているの!?」と怒鳴られてしまい、思わず涙がポロポロと出てしまったことを思い出します。

この記事では、私がその辛いヘルニアを完治するまでのプロセスをお話したいと思います。

結論から言いますと、私が受けて完治するまでに至った治療は、”ヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)”というものです。


ー私がヘルニコアに出会うまでー

2019年春。腰というより左足に違和感を覚えていました。左足のふくらはぎの側面の内部が痛むんです。痛むといっても、なんだか筋肉が常に突っ張っているような、、、でも、筋肉をほぐすストレッチをしても変わりはなしという感じ。この頃から近所の整体院に通ってマッサージを受けたり、電気を流してもらったりしていました。ですが、一向に効果はなし。

2019年夏。痛みのピークを迎えました。何をしていても痛い。ふくらはぎの違和感だけだったのが、左足全体に広がり、腰もズキズキと痛むようになりました。立っていても座っていても痛い。一日中寝て夢でも観て、痛いことを忘れていたいと思っていました。この頃、私が回った病院は3-4件だったと思います。椎間板ヘルニアの場合、腰椎の間のディスクのような形になったゼリーが潰されて飛び出すことで脊椎を通る太い神経に当たって痛みが生じるので、骨を撮影するだけのレントゲンでは異常は見つかりませんでした。MRIをとればヘルニアの診断ができるのですが、私が回った病院の先生方はMRIを取ってくれず、「恐らく椎間板ヘルニアでしょうね。まあ軽度ですよ。」という言葉で診察を済ませ、痛み止めを処方するのみでした。

2019年冬。あるペインクリニックでブロック注射(仙骨)を打ってもらい、なんとか対処していたのですが、仙骨ブロックを何回打っても効果が見られれず、大学病院を紹介してもらえることになりました!これがターニングポイントでした。紹介していただいた大学病院で勧められた治療が、先に紹介したヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)です!早速受けることにした私は、一泊二日の手術、その後の半年間の経過を経て完治いたしました。涙


ーヘルニコアとはどんな治療?ー

主治医によると、ヘルニコアというものは一種の注射なんだそう。椎間板のゼリーが飛び出してしまったところに直接液体を注入し、その液体が飛び出した部分を凹ませて元の健康的な椎間板の状態に戻るのを促すらしい!なんとこのヘルニコアという治療法は、日本の製薬会社が開発したもので、2018年春頃に使用許可が下った最新のものなんだそう。今までは、ヘルニアというとリスクを負って切開手術に挑むか、自然に治るのを対処療法をしながら待つかの選択肢しかなかったため、切らずに直接患部に作用するという治療法はとても画期的ですよね!過去にも似たような注射治療がアメリカやカナダなどで行われていたそうなんですが、効果の薄さ、合併症などの副作用が見られたため、今回新たに改善した薬液が日本で開発されたそう。

実は、健康な人の椎間板は水分が約8割を占めていて、そこに負荷がかかると簡単に変形してしまうのだとか。変形した椎間板にはパンパンに圧がかかっているので、そこにヘルニコアを注入することで椎間板の水分量を減らして圧を下げるというメカニズムなのだそうです。ですので、飛び出した部分がなくなるというよりは、椎間板全体に薬液が作用して圧が下がることで飛び出した部分が収縮するといった方が的確な気がします。

気になるのは手術中の痛みですよね。これは過去にどれくらいの痛みを経験してきたかで感じ方は個人差があるかと思います。私の場合、ペインクリニックで受けた仙骨ブロック注射しか経験していなかったので、患部に近いところを注射すると聞いたときは恐怖を感じました。笑 実際には麻酔をかけてからヘルニコア注射を注入するので、怯えるほど痛くはなかったです!麻酔のチクっとした痛みを我慢すれば乗り越えられます。ただ、薬液を注入する時に、足がズーンと重くなるような、なんとも言えない痛みはあります。過去に麻酔なしで神経根ブロックを経験している方なら大丈夫だと思います。

手術後はごく稀に起こりうるアナフィラキシーショックに備えて、一泊病院に泊まりました。手術後は麻酔が切れた後にずっしりとした腰の痛みがあったので、看護師さんに車椅子で押してもらってお手洗いに行っていました。(入院が初めてだったので勝手がわからず、一人で歩いてお手洗いに行った時には軽く看護師さんに怒られました。笑ごめんなさい。)手術費、入院費込みで大体6-7万円でした。その後は1ヶ月後、半年後、一年後と定期的に経過観察をするために病院でMRIを取ってもらうことになるので、その費用がかかるということは心に留めておいてください。一回つき7,000円は必要になってきます。


ーヘルニコアを終えてー

私の場合、手術を終えて一安心ではありませんでした。なぜなら、痛みが一向によくならない、むしろ以前より腰が痛むようになったからです。ヘルニアの痛みというより、普通の腰痛でした。この時の私の心境は、(もしかしてヘルニコアが椎間板の水分を減らしすぎて椎間板と椎間板がくっついているんじゃないか)という感じでした。笑 前かがみになるのが特に痛くて、ベッドに寝っ転がる時に手をついた瞬間なんかは激痛でした。くしゃみをするのも激痛。

しかし術後1ヶ月目にMRIを取ってみると椎間板同士はくっついていませんでした。(当然ですが笑)むしろ、飛び出ていたゼリーが半分くらい無くなっていて、とても良い経過だと主治医からも言われました。その時の画像がこちら。手術前と比べても効果が目に見えてわかりますね。(上:手術前、下:1ヶ月後)術後の痛みは、椎間板内が著しく変化することで生じる痛みだそうで、あまり心配することはないと言われました。ヘルニコア後に、全然良くならないじゃないか!と思っていらっしゃる方は安心してください。

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術後半年。腰の痛みもなくなり、足の痺れもなくなりました!あの術後の痛みからは想像できないほどの回復力で驚きました。画像はこちら。綺麗なディスク状に戻っています泣 今後より健康的な状態に戻っていくことが予想できると主治医に言われ、安心しています。

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ー今辛い思いをしている人たちへー

椎間板ヘルニアは本当に生活のクオリティーを著しく下げてしまう、魔物のようなものだと思います。ヘルニアは自然治癒力でいつか治ると言われていますが、何年も苦しんでいる方は多いです。私も痛みがピークになってから半年と持たず、ヘルニコア療法に踏み切りました。もちろん、専門医の意見を聞いて治療することも大切ですが、私のような、切らない手術(しかも保険適用)という選択肢もあるということを知っていただけたら嬉しいです。比較的新しい治療法ですので、ヘルニコアを行っている病院は限られているかと思います。興味を持ってくださった方は是非お近くに対応している病院があるか調べるか、主治医に病院を紹介してもらうなどしてみてください。

ちなみに、私が術後に意識して頑張ったことはストレッチです!

今まで、耳にタコができるほどストレッチが重要と言われてきましたが、ヘルニアを患っていると痛みが勝ってストレッチができず、余計体の筋肉が凝り固まって悪化という悪循環に陥ってしまいますよね。私は特に昔から体が硬く、長座体前屈なんかはスタート地点(足を伸ばして座る)でさえ辛くてギブアップという感じでした。

術後、痛みが緩和してからは無理のない程度に、足の裏と前ももを伸ばすように心がけました。その結果、今では足を伸ばしてつま先に手が届くようになりました。涙 果たしてストレッチに効果があったのかはわかりませんが、やって損するものでもないです。特に、前ももを伸ばすことで反り腰を改善することができるので、腰への負担が減ります!再発防止にもなるかと思うので、是非、ストレッチにもチャレンジしてみてくださいね。(ちなみにヘルニコアは薬の特性上、人生で一回までしか投与できないんだそうです。)

皆様のヘルニアライフに一刻も早く終止符が打たれることを心から祈っています。

以上、naaでした。最後までお読みいただきありがとうございました。


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