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人生のあらすじを知りたい

おととしくらいから長いこと、長男の特性について考えてきた。

当たり前のことだけれど、彼のこころの動きや思考を正確に知ることはもちろん不可能なので、いつまでたっても長男のことはよくわからない。

しかし!そうこうしているうちに、なんと不思議なことでしょう。
自分自身のことが、苦節三十数年を経て、やっとなんとなくわかりはじめたのである!

例えば。

テレビの音や光に疲弊するので、
テレビはなるべく見ず、文字で読むことにした。

相手の些細な表情の変化や動作やことばのニュアンスが必要以上に気になって、ひとりで勝手に傷つくことがある。
そんなときは気になりっぱなし傷つきっぱなしにせず、わたしと相手に対する「なぜ」を掘り下げると「傷ついている」という状態が粉々になって、なんとなく平気になっていく。

また、わたしは企画を練るとか自分オリジナルの意見を導き出すときに必要な「思考」にとても時間がかかる。そのうえ、急かされるとあたまのなかがパニックになる。
そこで、そういう場に出るときはじゅうぶん準備をするか、そういうものごとの作りかたを選ばないようにした。以前だったら劣等感を抱いたかもしれない、でもいまは「適材適所です!」とひらきなおっている。

これらの対策によって、この一年あまり、毎日がだいぶ気楽でここちいいものになってきた。

他者のことはわからなくても、自分のことさえなんとなくわかって毎日機嫌よく生きていくことができれば、世の中に対するある種の責務は果たしたことになるんじゃなかろうか。
まずはそこから、という感じがする。

* * *

しかし、である。
どんなに自己理解がすすんで自分の機嫌を自分でとれるようになってきたとしても、ひとつだけ、どうにもできないことがある。

わたし、叶うものなら、


自分の人生のあらすじを知りたいのである!


「未来はわからないからおもしろいんだ!」
などと主人公がかっこよくキメる場面を映画やアニメで見たことがあるが、主人公よすまん、わたしは映画やアニメでさえ、怖い・悲しい系はあらすじを検索してから見るか、そもそも見ない。

あらすじといっても、
「こういう土地に住んでこんな感じの生きかたをすることになってる。〇年〇月〇日に助けるネコが、バタフライエフェクトによって10年後に地球を救う一因になるので絶対助けて。いずれ胃の病気で死ぬ。」
くらいでいいのです。

わたしたちは、あらすじもなにも知らずに生まれ落ちて、ずっと右往左往して自分の身をもてあましている。

* * *

良くも悪くもなんだかすごいことになっているこの世の中で、自分の役割がなにかを知りたいのかもしれない。

誰かわかるわかる!というひと、いませんか。

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