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疎開

そろそろ喪明けなので疎開のことを。


マスク規制解除後の欧米における感染再拡大ウォッチをしていて、火が入った時の爆増が凄まじいというのは明らかだったし、国内の状況で見れば、特に入管のノーガード化とヴァカンスで感染爆増していた欧州との往来持ち込みの影響がもろに出始める&ノーガード下での三連休後ではっちゃけ•持ち帰り感染連鎖が起きる時期であろうということで、7月下旬は疎開をすることにした。

(休みだって、生きていなければ使えなくなるんだし、使える時に使わないとね。勿論、長期間空けることを見越して前倒しで諸々バッサバッサと片付けていった。おかげで出発前は全く時間がなく、収穫期のブルーベリー達もしばらく放置してしまった。準備も本当にバタバタだった。)


国をあげてのノーガード街道をひた走るニッポンにおいて、「我慢をしたくない」ことから感染対策をしない輩が巷に溢れかえっていることには心底辟易としているんだけれども、この層は感染爆増初期にだいたい感染をする。そして感染をしたところで無症状と軽症が主、かつ、「我慢をしたくない層」=「自分が感染することはもとより【他人を感染させることを何とも思わない】層」であるため、感染爆増初期には、この輩を中心に、感染者が街中に出ている可能性が一番高くなるわけだ。そのため、この時期を避けることには大きな価値がある。(ここを避けられれば、しばらくは高リスク集団が感染による抗体を獲得し、他人を感染させる可能性が相対的に低くなるため。)


疎開先は昨年に続き京都にした(実はトーキョー2020の時にも京都に疎開していた)。京都であれば、生活者としての土地勘もある程度あるし、これまでもそしてこの先も度々訪れた•る土地なので、ガツガツする必要がない。観光目的でもないし、混雑する観光地やリスクのある場所を外して人を避けて過ごせば、自分が感染するリスクも他人を感染させるリスクも相対的に下げられる。

京都は地元の結びつきは極めて強い地域だけれども、観光地かつ程よい都会なので、他所さんは他所さんとして、ローカルコミュニティーとは別の世界で都市機能を享受しつつ独立して滞在できるのも良い。(感染持ち込みリスクも下げられる。一方、富士吉田は基本的にローカルコミュニティーの世界かつ低人口なので、他所さん的滞在が極めて難しく、都市部からの感染持ち込みリスクが懸念されるため、ここ2年以上、一度も行けていない。)


奇しくも今回は疫病退散祈念の祇園祭、後祭の時期に丸かぶりだった。これが何ともない時期だったら、勿論がっつりお祭りウォッチをしていただろう。けれども、目的が疎開、なのだから、祭の混雑で感染など本末転倒である。

だから、リスク回避を第一に、宿で楽しめる食事•お菓子と共に涼しくゆったり過ごす&時々お散歩を基本に、街の様子を見つつ、できることをし、できないことは諦めるで無理なくいくことにした。(中継で見た前祭の混雑があまりに酷く、街中の感染リスクも上がっていると判断した。)


とりあえず宿は2回目の週末【前】まで確保しておき(週末は観光客が集まるから)、都と京都の感染数推移を見つつ、必要に応じて延泊調整し、できるだけリスクを下げつつ戻ろう(できれば帰宅をなるべく遅くしたい)と考えながら出発。

滞在中、都の数値は鰻登りで4万も超えたものの、祭の影響もあってか京都も感染が増えた。府内の感染のほとんどが京都市内で起きていることを鑑みれば、もはや疎開の意味をなし得なくなっていると判断し、延泊はせず、観光客の集まる週末前に帰宅した。


結局、10日ほどの滞在中にした「他所さん」らしきことは、宵山を眺めながらの散歩(人が増える週末を外した21日)、25日のカボチャ供養@安楽寺(カボチャは境内では食べず、持ち帰りのものにしてもらった)くらい。

この間の移動(京都市内)は全て徒歩。特に安楽寺は宿から遠かったので、事前に途中休憩できそうな場所を把握した上で、まるでトレッキングでもするように、大量の水分とナッツドライフルーツなど軽い栄養補給材、弁当を買うとついてくる保冷剤(たまっていたものを冷やしておいた)をタオルにくるんで持ち出かけた。この辺りも、慣れた土地だからこそできることになる。

あとは、土用のあんころ収集をしたり、

土用の日のあんころ祭。流石にちょっと買い過ぎた。

祇園祭関連のお菓子を集めたり、

お祭り期間にだけ販売されていたお菓子。
今年復活した鷹山で販売されていた「食べられる」粽。

これまで歩いたことのない通りを歩いたり、いつも通り鴨川沿いを歩いたり、

と、無理なくできること&宿でだらだらで過ごしていた。



宿といえば、今回の宿は自炊ができないところだったので、家にいるとなかなか使わない備蓄のレトルト食品の消費機会にすることにもした。滞在中の食事の半分は、持参した備蓄品、残りは仕出し•持ち帰り、気分転換のお菓子は買いたいだけ買うというのが基本のサイクル。

土用にものすごく久しぶりに鰻を食べた。私は鰻はもう基本的に鰻屋さんでしか食べないから。
配達してもらった精進料理。

宿で使えるのはお湯くらいな(電子レンジは極力使いたくない)ので、持参品はオートミール(湯でふやかす)&カレー等のおかずソース(油が分離しているようなものでもなければ暑いし常温)で回した。他に持参したのはパウチ入りの生はちみつとナッツとドライフルーツ、チアシード、あと培養中のカスピ海ヨーグルト(到着後食べられるようにした)。

持参品以外では、仕出しの精進料理(宿に配達してもらった)、持ち帰り弁当•カレーを積極利用した。京都は仕出し屋さん&持ち帰り対応してくれる割烹料理屋さんが多いので、店でなくても美味しいものを楽しめるのが魅力。


だったものの、やっぱり圧倒的に草が足りない。栄養が偏って滞在後期には肌荒れ&(長期旅行で何故かしばしば生じる)謎の湿疹がまた出現した。あとは和菓子(ほぼ糖質)で摂取するカロリーが多くなり過ぎて、ひたすら身体が重くなった。やっぱりちゃんと食養生しなければと身につまされた。


現在の京都は、平日はそれほどでもないけれども(修学旅行?生はいた)、週末はかなり人が戻ってきている。大阪など近隣からの人も多そうだった。あとは、入管ノーガード&外国人観光客受け入れの影響がもろに出始めていた。都内でもアジア系の人を見ることは増えたんだけど、やはり京都には欧米系の観光客がかなりいた。街中でも、宿でもすれ違うことが多かった。(この状態では宿のタオルや寝具を通じてのサル痘感染リスクも懸念されるということも、延泊中止の理由のひとつだった。)


望むことを全てできるわけではないけれど、自分と周りの人々のため、節度を保ち、気をつけて行動をすれば、可能な範囲で楽しむことができる。


たとえ店内で食べられなくても、好きなお店のお食事を仕出しや持ち帰りで楽しむことはできる。持ち帰りが基本の生菓子を買って、宿でお茶をいれ、涼しくゆったり楽しむこともできる。リスクを避けて感染せず滞在することによって、京都の土地•料理人•職人さん達に微力ながら貢献することもできる。

お金は使いたいところに、使いたいように。なるべく、自分にも、応援したい人やところにも利する形になればと思っているし、何より危険から逃れるためにも積極的に使う。


経済を回すとは?

マスクを外して好き放題して感染爆発させることで経済は回るのか?


私は「感染」しないで経済を回すよう考え行動するよ。

重要なのはきちんと調べ、考え、合理的根拠に基づいて動くこと。

非科学的で歪んだ情報、正常性バイアス、気のせい、思い込みは百害あって一利なし。


不便はある。忍耐もある。

でも、感染させられるよりはまし。自分が感染させられたら、誰かを感染させてしまうことになる。


いつまで逃げ切れるかはわからないけど、私はこれからも「感染」を避けつつ、できることを探して過ごす。

きちんと自分で考え、納得していれば、それも「自由」なんだよ。




いつになるかはわからないけど、不安なく好きなところに行って、歩いて、食べたいものを食べたいところで食べる、会いたい人に会う、そんな日常が戻るといいな。あとは何より、ライヴに行きたいよ。生音に唸り、震えたい。Coccoの歌が聴きたい。


でもね。今は。

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