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きく「太陽讃歌」佐藤聰明(1976)

【現代音楽(室内楽)】 佐藤聰明(ピアノ)

1.リタニア ● LITANIA(1973)


Litania(ラテン語):連祷(れんとう)カトリックの祈りの形



2.鏡 ● MIRROR(1975)


3.太陽讃歌 ● HYMN FOR THE SUN(1973)



駄文を連ねる前に、
聰明さんのオリジナルLP(1976年)のライナーノーツの一部。

天地(あめつち)が初めて開かれてよりこのかた、久遠の過去より悠久の未来へと、時を超えて鳴り響く、一大音を、私は夢想する。老子のいう「大声は音なし」とは、このことであって、聴けどもきこえざる声、それは音のない声であり、しかも絶大なる音である。

これは考えたこと無かった。老子も眺めたことはあったはずだが。
一番大きな音は、「音なし」であり、
全ての音を包容しているかのイメージ。

私は、聰明さんの音楽を十分楽しめるが、
私の狭い世間で楽しむ人がいるだろうか。
やはり、プログレッシブ・ロックが好きな方のうち、
ある割合で聰明さんの現代音楽に相性の良い方々がいそう。

テクノ、エレクトロニカ音楽を好きな方々も、
ある割合で、聰明さんの方にも流れてきそう。

現代音楽、現代美術、現代建築とか、各々、立脚する哲学があり、
一般的には壁が出来てしまうんですよね、多分。

聰明さんの、大枠の考えは、
はじめに沈黙があった。間に音が連なるが、やがて沈黙が訪れる、
と考えると明瞭。あとは、その「沈黙」や「連なり」との相性だろうか。

(フィリップ・グラスの映画音楽「コヤニスカッツィ」を思い出してか 
 ら、現代音楽へベクトルが向きましたね、最近。)