目でも聴く「さわり」佐宮圭 著(2011)
薩摩琵琶奏者・鶴田錦史(1911-1995)
名前を見、男性と思い、琵琶の音を聴いていた。
男性でも女性でも、琴線に触れる音色が聴ければそれで良いのだが。
しかし、音楽というものは、それまで類似したような音楽を聴いてこなかったのであれば、近づくことは難しく、音を表面的に自分の耳を通すに過ぎない。
表現者の表現した作品と、表現者の人生を知ることで、
表現の理解が深められるなら、それは両方とも知った方が良い、と思う。
鶴田錦史は、先行して琵琶を奏でていた兄に才能を見いださ