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私の元彼

大学生後半から付き合ってた人。

大学で知り合った同い年の彼は、
友達もめちゃくちゃ多くて、
男女問わず人気で、
いつも周りには誰かがいる。

大学でも、名前を言うと、
ああ、あの人ね!!って認識されるくらい
顔が広かった。

いわゆる陽キャと言われる部類。
そして、私にとって高嶺の花って感じだった。

彼は思考回路が変わっていた。
というか、ぶっ飛んでいた。
(私も人のこと言えないけど。)

出会いはサークル。

顔も服装もタイプじゃなかったのに、
何か惹かれるものがあった。

なんか好き。そんな根拠のない好きって
気持ちから始まった私の恋。

わたしはその頃、旅がしたいって思ってて
休学してバックパッカーしようかなとか、
海外留学しようかなと頭の片隅で漠然と
考えていた。

周りの友達にその話をすると
興味すら持ってもらえなくて、
海外は危ないから辞めな!とか言われていた。

だからいつの日か、その話をすることすら
辞めていたと言うか、自分の中だけに閉まっていた。

だけど、彼にだけは話せた。

付き合う前、お酒を飲みながら
旅について話した時、
いつか、お互い旅をして世界のどっかで集合しよう。
って夢のような話をできたのは彼だけだった。

彼の夢は、世界一周。

わたしが惹かれたのは、きっとそこ。

自分がやりたいことを素直に話せる。
そんな相手だったから。

付き合う前は、
本当は連絡を取りたいのに変な気を遣って
我慢をしたり、
メッセージが続いてくると迷惑なんじゃないかと
不安になって、話を切ろうとしたりとか、
本当は素直に頼りたいのに、
本当は沢山話したいのに、
わたしは彼女じゃないから。ていう気持ちが
邪魔をして、なかなか甘えられないのは、
今も昔も変わってないなと、
あの頃を懐かしく思う。

自分の気持ちと反対に動いてしまうのは、
気になっている相手だからなのだろうか。

付き合ってからも、
人気者の彼の隣を歩くのは、
緊張と、私でいいのかな?っていう
謎の申し訳なさでいつもドキドキしていた。

彼はいつの日か起業したいとも言っていた。
全力で応援した、それは今も。
夢があって本当に素敵だと思う。

私がオーストラリアに短期留学行く時は、
直前になって、行くのを辞めたくなった時があった。

そんな時は、
「ずっとやりたいって言ってたじゃん。
後悔するよ!行けることが俺は羨ましい」と
背中を押してくれた。

オーストラリアでの1ヶ月は、
写真を沢山送って、沢山報告した。

なかなか、素直な気持ちをぶつけられない私は
連絡したいと思った時に連絡ができて、
これ報告したい!!って思った時に
報告できるのは、彼女という身分の
特権だったとすごく思った。

そんな彼とは、切磋琢磨して、
それぞれの夢に向かって頑張った。
彼氏彼女というよりは、
人生のパートナーって感じ。
お互い成長し合う仲間。って感じだったと思う。

考え方が似ていたのかもしれない。
というか、彼の考えに憧れて、
私もそうなっていったのかもしれない。

頑張ってる途中、苦しくなったら
苦しいと言えて、素直にそれを話せて、
たまには夢を語って、

デートとか、そんなキラキラした恋よりも
一緒にいると気持ちが落ち着く相手というか、

他の人には話せない
お互いのやりたいことの話をできる唯一の相手
だったように思う。

私にないものを持っていて、
すごいなって付き合ってる時も、付き合う前もずっと思っていた。

今までの恋は好きって感情だけで付き合ってたけど、
彼みたいに、「憧れで、頑張ろうと思える存在。」
そういう感情を持って付き合ったのは初めてだった。

そのくらいがちょうど良い。

自分のやりたいことって、
大きければ大きいほど人に話すのが
恥ずかしくて怖い。

だけど、それを素直に話せる相手が、
たまたま彼だった。

本当にフィーリング。好きになった理由は。

でも、多分彼に出会ってなかったら、
バックパッカーしたいっていう夢は
叶えられてない。

やりたいこととか夢って、
自分の心の中から、外に発さないと
一生夢のままで終わりそうだ。

外に発信するから、
必然と叶えようと努力しなければいけなくなるし、叶えようと動く。

かと言って、誰にでも話せるわけじゃない。

それを素直に話せた。

今は、それぞれ違う道を進んでいるけど、
今でも私がやりたいことを
応援してくれることは本当に嬉しい。

私も、彼らしく頑張る姿を
遠くから応援しているのだ。

私の方が最初にアフリカに行くよ!!!と
報告した昨日。相変わらずで安心した。


どこか遠慮しがちな日々だけど、
夢や目標とか、ちょっぴり照れくさい話を
素直に話せる人って出会いたくても
なかなか出会えないもの。

しかも、お互い成長できる相手なんて尚更。

色々遠慮して様子を伺って、
自分の気持ちに素直になれなかったら、
あの時ちゃんと伝えればなって何度も
後悔したと思う。

あの時、何も動かずに、
ただの大学の知り合い。のままだったら、
わたしが人生で叶えたいことの1つは、
叶ってなかったと思う。

いつか。と、今度。は、9割方やってこない。
気づけば、はるか遠い存在になってたり
することがほとんど。

この先、自分の人生で
その人の存在のおかげで、
夢に向かって動けるなんてことは、
簡単に見つかるものじゃないと思う。


ずっと一緒にいたいと思った時もあったけど、
それぞれの夢のために別れて、
それぞれが幸せに暮らせているから、
間違った選択じゃなかったと
自信を持ってそう思える。

幸せそうな話を聞けて、本当に良かった。
彼には改めて、ありがとうの気持ちでいっぱいだ。

普通に生活をしているなかで、
普通の人よりも、少し特別な気持ちを持てる人と
出会えることは、多分奇跡なんだと思う。

そんな、出会いを大切にできるように、
素直な気持ちをぶつけられるように
なりたいものですね☺︎

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