家計管理は企業と同じ⇒家計簿は大事☆
営業職員を支援するトレーナーが、ある法人から言われて、法人契約の保険の資産計上額と損金算入額について、その法人の契約を名寄せして、月々、出して欲しいと言われて、頑張ってまとめているとの話を聞きました。
その法人は、経営が大変だとかで、月々のやりくりが困難らしく、ギリギリのラインで綱渡りしているとのことで、そのため、保険の資産計上額やら損金算入額を、きちんと知りたいということらしいのですね。
もちろん、法人契約用の設計書等で、そういった数値を事前にお知らせしているはずですが、実際の法人における保険料の経理処理にあたっては、月々の保険料の支払いの都度、保険会社から発行される領収証等により、行われて然るべきなんですね。
おそらく、その法人は、そのような都度都度の経理処理を怠っているのでしょう。
法人経営って、そりゃ大変だと思います。
一人社長で経営する個人事業者に近しい形態の一人法人だって例外ではないと思いますが、特に、従業員を雇用している法人は、従業員の家族の生活まで面倒を見ているのですから、それはそれは責任が重いはずです。
日々の経理処理って、面倒ではあるのですが、それが積み重なって、一事業年度における損益計算書・貸借対照表になるのですから、おろそかにするのはよろしくありません。
小さな法人だと特に、このような帳簿類は、税務申告のために行っているという意識が強いかと思いますが、では、なんで税務署がこのような帳簿を付けてくれというのかと言えば、税金をきちんと納めて欲しいからです。
税金をきちんと納めるという裏には、税務署側のきちんと経営を成り立たせて欲しいという深慮遠謀があり、そのためには、このようなお金の流れを、経営者は、日々、帳簿記帳を通じて把握しておく必要がある、いや、そうしないと、そもそも経営そのものが危うくなる、そういう深慮遠謀なんです。
先の法人は、こういった帳簿記帳の大切さをわかっていたのか、いなかったのか、いずれにせよ、お金の流れをきちんと把握していなかったようです。
こういう企業たる法人の経営において、日々の帳簿記帳の大切さは、理解いただけるものと思いますが、これって、個人のお宅においても同じだって、気付いていましたか。
個人のお宅においては、「○○家の経営」を、○○家の社長たる当主と財務大臣たる家計管理者が、共同で管理しているのです。
この家計管理をどのように行うべきかと言えば、まずは「家計簿記帳」でしょう。
「どうして、私の家は、お金が貯まらないんでしょう?」なんて、つぶやく人がいますが、そういう人は、収入と支出の日々の管理、つまり、家計簿を付けることから始めるといいと、心の底から思います。
これは、企業たる法人における損益計算書につながる帳簿記帳と同様のものなんです。
いくらでも売っているので、シンプルな家計簿を是非とも購入し、日々、そこに鉛筆と電卓で記帳してみるといいと思います。
※複雑な家計簿は挫折するのがオチですから、極力シンプルなものに限りますし、紙とペンと電卓というのも、こういうアナログなやり方の方が、お金の現実が、逆に、自分の頭と身体に染み入るものだからです。
私は、30年以上にわたり、家計簿を日々、付けています。出張や寝込んだりしない限り、本当に毎日です。お休みはありません(^^)。
この単純な日々の営為が、どれだけ「木下家の経営」(つまり、家計管理のこと)を助けて来たか、とてもわかりません。
お金の出入り、つまり、収支を管理することは、企業の専管事項ではありませんよ。
これは、法人にも、家計にも、大変重要なことです。おろそかにすると、先の法人のようにお金にあたふたしちゃいますよ(>_<)。