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選べるオプション

先日、新車を購入した。

初めて乗る車なので、最初は中古車で良いかなとも思ったが、やっぱり装備にこだわりたいという思いが消せず、思い切って新車を購入した。

わたしは特に車にこだわりは持たないタイプだ。
「移動できるなら、なんでも良い」
そう思っているほどだ。

しかし、「車に誰を乗せるか」
を考えるとなると、話は変わってくる。

自分で乗る分にはなんでも良いと思っていたのだが、一緒に乗る人の乗り心地や快適性を考えると、装備にこだわりたい気持ちが強くなった。

今の自分の収入や生活レベルに見合う
車を探しつつ、その中から
乗せる人のことを考えた装備を選んでいく。

わたしには、自宅近くに車椅子で生活している祖母がいる為、選ぶならスライドドア付きの車が良いと思っていた。
祖母と一緒に出かけたり、祖母を病院に連れていったりする際には、やはり乗り降りがしやすい車がいい。

他にも、自分の今後のことを考えた際、
「子供の送り迎えや、買い物の荷物を下ろしたりする際にも、やはりスライドドアは必要になってくるだろう」

そう考えて、スライドドア付きの車を選ぶことにした。

わたしは、これ以上は装備にこだわらず、
「スライドドアが付いた車で安全な運転をサポートしてくれる装備があればなんでも良い」と
完全にもう選び切ったかのような
ワクワク感と充実感に浸っていた。

しかし、自動車販売店の担当者から

・車の車種
・選んだ車のグレード(細かな装備の違い)
・車の色
・メーカーオプション
・ご成約特典55,000円分の選べるオプション
・メンテナンスパックの内容
・追加装備

など、まだ決めることがたくさんあることを
聞かされ、また振り出しに戻されたかのような気持ちになった。

「まだこんなにも選ばなきゃならないのか..」
「でももうこれ以上は、本当に何も望まないしな..よし!!」

「あの。、もう大丈夫ですよ!
自分が乗るだけの車なので、
選んだ範囲が満たされていれば、
なんでも良いでS..」
まで言いかけた時
「誰を乗せるか」という言葉が脳裏によぎった。

しまった!!!汗

「すみません!!!泣
やっぱりなんでも良くないですね!!
すみません!泣汗
全然良くありませんでした!汗」

これからの人生は、
「どう生きていきたいか」の言葉の前に
「誰と」どう生きていきたいか
という言葉が必要になる。
自分よりも先に、「他の誰か」のことを先に考えるそんな年齢に近づいているのかもしれない。
その「誰と」を考える時、
「なんでも良い」をという言葉を選んではいけないのだ。

自分のためなら何でもいいのだが、
一緒に生きていく人たちのことを思うと
何でも良いなんて言葉は口が裂けても言っちゃいけない。

結局、その日はお店で選ぶのを辞めて、家にカタログを持ち帰り、一緒に住む家族と話し合って、自分なりに納得した上で、購入する車を決めた。

車種用のカタログには自分好みの車にするため、様々な種類の装備オプションが載っている。

実は、車を選んでいる最中、少し悲しい気持ちになった。

それはどの装備オプションもとても魅力的であるということ。
誰かのためを思って作られた装備であるということ。
けれども、この中から本当に自分に必要な装備は実は1つや2つほどしかないということ。

選びたいけど、本当に必要か?と言われると
あったら少しだけ嬉しいな!と思えるほどだった為、そういう装備はどうしても選べなかった。

それらの装備を選んだところで実際に自分がそれらを使いこなせなければ、車にただ付けられただけの装備だということ。(お金とサービスの無駄遣い)
それなら、自分が本当に必要としていて、使えそうな装備を選びたい。

しかし、まだご成約特典追加オプション55,000円分のうち20,000円分が選べずにいた。

頭を振り絞って、これから車に乗せるであろう人たちにも相談して追加装備オプションを選んでも、20,000円分の追加オプションが余った。

この余った追加オプションを
本当に必要としている人に分けてあげることは出来ないか。。。
しかし残念ながら、現状それは出来ないらしい。

話は少し変わるが、
今は昔に比べて社会が豊かになった。
人種や性別、身分を問わず、一人一人が自由に自分の人生を選択出来る世の中になった。

それは、とてもとても幸せなことである。

しかし、これらの選べる幸せの中には
「もうこれ以上は選べない。(もう十分)」
というわたしと同じ思いがと隠れているとも思う。

日本に住んでいるわたしが、
遠く離れた国の小さな村に住む生活が困難な人たちのために、私の持っているもう良いサービス(追加オプションの余り20,000円分)を分けてあげたい。

「余ったサービスを他のサービスに還元し、
世界中の色んな人たちに分け合えるサービス」

昨今、世界中に募金や、クラウドファンディング、食糧、物資、医療支援、など様々な形をした支援やサービスが存在するが、
わたしはこれらのサービスがこれからもっともっと、社会に広く浸透し、その支援やサービスが社会生活の中に深く根付いていって欲しいと切に願っている💭🚗💐

※車選びの話です。
 車の話、どこいったよ。。

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