na🫧

最近の記事

運命の出会い

「将来の夢はプロ野球選手になる事です!」 これは私が小学1年生の頃、小学校創立20周年記念文集に書いた、将来の夢である。 4つ上の兄は、私が物心ついた頃から 少年野球チームで、野球漬けの日々を送っていた。 放課後は、部活生下校時刻の 19:00までの3時間みっちりグラウンドで 練習し、帰宅してお風呂に入り、 夜ごはんを済ませると、 駐車場脇で素振りや、投球フォームの確認など、狭いスペースでも出来る練習を熟す日々。 父は、元野球部で昔から野球が大好きだったことから、息子

    • 我が家のセキュリティー

      休日は祖母の家で本を読んで過ごしている。 週末だというのに、この村はとにかく 静かで聞こえてくる音は、自然の音や歩行者信号機の音だけ。 祖母の家は大通りに面しているのだが、市街地へ向かうような大きい道路ではない為、週末の昼間でも車通りはまばらである。 縁側に近い和室の1人がけソファーに 腰掛け、ぼっーと本を読んでいる時間は、 まさに至福のひとときである。 本を読んでいる時間は驚くほどあっという間に過ぎ、気がつくと2時間30分が経過していた。 和室にある大きな古時計の針

      • 選べるオプション

        先日、新車を購入した。 初めて乗る車なので、最初は中古車で良いかなとも思ったが、やっぱり装備にこだわりたいという思いが消せず、思い切って新車を購入した。 わたしは特に車にこだわりは持たないタイプだ。 「移動できるなら、なんでも良い」 そう思っているほどだ。 しかし、「車に誰を乗せるか」 を考えるとなると、話は変わってくる。 自分で乗る分にはなんでも良いと思っていたのだが、一緒に乗る人の乗り心地や快適性を考えると、装備にこだわりたい気持ちが強くなった。 今の自分の収入

        • 辿り着いた先は..

          気づけば追ってくる何かから必死で逃げていた。呼吸がままならない中、走る視界に映るのは、雷が落ちて燃え盛る家々、大きく分断された橋と橋を結ぶ今にも崩れそうな小さな梯子の上を誰かが慎重に慎重に渡っている、そんな絶体絶命の光景だった。その光景を横目に見ながら、わたしは必死になって追いかけてくる何かから逃げていた。呼吸するのがやっとな状態の中、足をおぼつかせながら、ただひたすらに道を走っていた。すると、見覚えのある赤瓦の屋根の家が見えて来た。 ここは、、、。 ゴーン、、、ゴーン、、

        運命の出会い