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ヘドヴィグ初日観てきた。

EXシアター六本木というライブハウス的な劇場で、ミュージカル「ヘドヴィグ・アンド・アングリーインチ」を観てきた。ヘドヴィグフリークのお友達が、他の用事が出来てしまったために譲ってくれたかぶりつきの良席で、浦井健治版の初日初回です。

(どうでもいいけど、日本で海外の映画や舞台作品の英語やフランス語のタイトルをカタカナ化する時に、だいたい冠詞の存在を無視することになってるのは何故なのか?こういうのを安易に抜かすから、日本人は英語教育受けるときに、必要なのはなのかなのかなのかはたまた冠詞が不要なのかと悩んだり、冠詞の性が間違ったフランス語のマンション名とかつけちゃうのではないか←どうでもよくない感溢れてますね、すみません)

ステージはこんな感じ。

生バンドで、開始前にはバンドメンバーが挑発してきたり、一緒に写真撮ってくれたりしてサービス満点(ステージ開始後は携帯電話の電源はお切りくださいね)。初回なので、フリーク以外の客は戸惑い気味でわりと大人しかったけど、盛り上がる曲では立ち上がっても踊ってもOK。振り付けのある曲もあり、ロッキーホラーショーみたいな参加型ミュージカルです。

予備知識ゼロで行ったんだけど、90年代末にオフ・ブロードウェイで生まれた伝説的なロックミュージカルで、日本ではこれまで三上博史山本耕史森山未來の主演で舞台化されている。三上博史ってちょっと意外だったけど、三上博史は寺山修司の秘蔵っ子で、その寺山修司はロックミュージカルの草分け「ヘアー」の日本版脚本を任されたことがある(過激な翻案で解雇されちゃったけど)、ということもあるのでアリか。

私がわりと楽しく見ていたリメイク版のアニメ「どろろ」で主題歌を担当していたバンド、女王蜂のボーカルで、年齢性別国籍不詳のアヴちゃんが主人公ヘドヴィグの付き人イツァークを演じており、これはもう大正解のキャスティングだった。初日ということもあり若干の硬さもあったけど確かな歌唱力とドラァグクイーン姿のハマり方完璧。

浦井健治くんは私にとっては仮面ライダークウガのラスボス少年なので、彼がアラフォーである、という事実に驚愕しましたが、歌える人だっていうことにも驚いた。全然知りませんでした。衣装を脱ぐとこがあるので、若干ぷにぷにしたお腹にちょっと目がいってしまいましたが、若く美しいイツァークと中年のドラァグクイーンであるヘドヴィグの対比が描かれる場面でもあるのでヨシとしよう…

お顔はとにかく可愛かったです。

大好きなレントもだけど、この手のロングラン・ミュージカルはもはや演じる若手俳優にとっても予習が必要な歴史モノになっているのだろうなぁ…という点は多少気になる。レントの留守電エイズの描写はもはや博物館レベルの過去のものだし、ヘドヴィグの語るベルリンの壁崩壊も、ボウイイギー・ポップも今の20代にとってはピンと来ないだろうなと思う。

ちょうど会社の若い同僚が劇団四季のキャッツを観てきたと言っていて、かつての大ブームを知らない世代ということもあるのか「なんかムズかったです」という感想聞いたばかりだったので、それでも愛されるミュージカルというのはすごいな、と感心しつつも、2010年代のリアルを描くミュージカルはどこにあるんだろう…と考えてた。新しい「時代を代表する作品」が生まれ落ちるその瞬間に、一生に一度ぐらいは立ち会ってみたいものだな、と思う。

#舞台 #演劇 #ミュージカル #ヘドヴィグ


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