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映画館で最後に泣いたのはいつのことだろう?

最近になってアニメ「君の名は。」を観た、という知人(30代)が「めちゃめちゃ泣きましたー。」と言ってたので、私は内心驚愕してたのですが(←10代や20代はともかく、30代とか40代が胸キュンするポイントがイマイチわからなかった+自分の胸を勝手に揉み散らかす男が(たとえ神木きゅんのようなイケボイス男子だったとしても)恋愛対象になる、という展開がさっぱり理解できなかった)、最近映画館で泣いたのはいつのことだろう?とふと思ったら、気になってきてしまった。

泣けると話題だった『ラ ラ ランド』は「なんだこの主体性のない女は!」と憤慨してたので泣いてないし、『新感染ファイナル・エクスプレス』はヒャッハーするゾンビ映画として楽しんで観ていたので結局泣いていない。

ネットの感想と、自分の感性とのギャップに若干不安を感じ始めたところでもあったので、ここしばらくの劇場での映画鑑賞リストで、泣いたか否かを確認してみることにした。

2016年

ネコのお葬式」…SUPER JUNIORのカンインが主演ということで観に行きましたが、ストーリーの核心に至るまで突っ込みどころが多すぎて泣くところナシ。

オデッセイ」…火星ひとりぼっち。どんな時にもコツコツ頑張ろうというやる気が出る、いい映画だった。泣き度…星2つぐらい(最大5つで)。

ヘイトフルエイト」…泣く要素がない。あと長すぎ。タランティーノでこんなにテンポ悪く感じたの初めてかも。

ROOM」…サスペンス要素多がめで、泣くタイミングがあまりなかった。犯罪被害からの立ち直りを描く社会派作品です。

海よりもまだ深く」…最近ワンパターン気味の是枝作品。泣けず。

シン・ゴジラ」…4回劇場で観て、すごく楽しかった。誰がなんと言おうと石原さとみちゃんは可愛い。

秘密 THE TOP SECRET」…原作好きなので観に行ったが近年稀に見るクソ映画だった。MOZU映画版と同様、松坂桃李くんだけが救い。松坂桃李くん、やっとブレイクしてきましたね。シンケンレッド時代から密かに応援してきた者としては感無量。

シーモアさんと、大人のための人生入門」…ほっこりした。佳作。

永い言い訳」…パンフの特典映像のモッくんが拗れててものすごくよかった。西川美和監督は常に期待を裏切らないので嬉しい。これは少し泣いた気がする。

築地ワンダーランド」…お腹はすいたし映像は綺麗だけどドキュメンタリーとしては凡庸。

いきなり先生になったボクが彼女に恋をした」…SUPER JUNIORのイェソンさん主演。王道のラブコメにつき泣くところなし。

この世界の片隅に」…これはたぶん泣いた。たぶん、ラストで。

湯を沸かすほどの熱い愛」…これも泣いた気はするけど、クライマックスの夜のシーンではない(←そのシーンはむしろ、必死に考えてこれなのか!?と憤慨していた)。

ある精肉店のはなし」…これは何故か泣いた。だんじりの練習のシーンで。

君の名は。」…前述の通り。

2017年

Super Folk Song ピアノが愛した女。」…矢野顕子が天才すぎた。坂本龍一が嫉妬するのも道理。

沈黙 -サイレンス-」 …エンドロールまで加瀬亮に気づかず。塚本晋也監督、野火とか沈黙とか栄養失調役ばっかりで心配になった。

LA LA LAND」…前述の通り。

ジギースターダスト」…嗚咽。尊かった。

David Bowie is」…展覧会のダイジェストだったので泣くとこなし。

ムーンライト」…想定外の純愛ものだったが、たぶん泣いてない。あまりに優しく尊いラストに面食らって、泣くのを忘れた感じ。

銀魂実写版(紅桜篇)…基本的にドタバタ喜劇なので泣くところなし。堂本剛くんにはもっと俳優業やってほしい。

戦争のはらわた」デジタルリマスター版 …泣く余裕なし。

新感染 ファイナル・エクスプレス」 …前述の通り。

ダンケルク」…クールな映像美を堪能したが泣く話ではなかった。

アンダー・ハー・マウス」…なんかこう、恋愛映画としてノリきれなかった。ラストの雑さがすごい。

アウトレイジ 最終章」…泣く映画ではない。

おくじらさま」…2017年のワースト。近年でも最高級の金返せ映画だったので、泣くところなし。

ブレードランナー 2049」…文句なし、良作だったが泣いてはいないな。雨に濡れた雑種の犬のようなライアン・ゴズリングの魅力炸裂。劇場で2回しか見れなかったのが残念。

ゴッホ最期の手紙」…ストーリーとかまるで期待せず映像だけ見たいと思って見に行ったら予想外に脚本もいい映画だったのだが、ミステリー要素高めで泣きはしなかった。ゴッホかわいそう。

ゴジラ 怪獣惑星」…これも全く期待せず見に行ったら予想外の佳作だったんですが、いかんせん虚淵展開なのでカタルシスはない。

猫が教えてくれたこと」…トルコのぬこぬこ映画。モフモフするのみ。

希望のかなた」…申し分のない良作だったが、一歩引いた語り口が持ち味なので涙活向きではない。

スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ」…徹頭徹尾、レンちゃんがかわいそうな話。レイア姫復活シーンは一周回って面白かった。ルークがサイババみたいになってた。赤備えのシーンは正しくチャンバラ映画だったのでよい。

新世紀、パリ・オペラ座」…ロシアの新星の子の目がキラッキラしていて、たどたどしいフランス語でパリの印象を語るシーンに何故かウルっときた。

という結果に。予想以上に打率が低い…泣いたことを忘れているだけじゃないか、とも思ったのですが、やっぱ泣いた映画なら、そこんとこは覚えてますよねぇきっと。

というわけで、逆に【私は過去、何を観て泣いたのか?】、あれは泣いたな、という覚えのある映画をリストアップしてみた。

ニュー・シネマ・パラダイス」…これは初回公開時にみて、ラストの映写室シーンで鼻が赤くなるまで泣いた。

ベルリン 天使の詩」…壁のある時代の映画ですよ考えてみたら。ピーター・フォーク良かったな。

風櫃の少年」から「非情城市」ぐらいまでの侯孝賢作品…初期はどれもよかった。どうということのない、人のいない景色に、ほろっと涙が零れるような映画だった。最近のはめっきりゲージツ的になってしまい、あまり観てないです。

ホテル・ニューハンプシャー」…何がいいのか説明しづらい映画なんだけど好き。グッとくる。

すべての些細な事柄」「僕の好きな先生」…ニコラ・フィリベールのドキュメンタリー映画。オープニングとほぼ同じ絵面のエンディングに、たった1時間半ほどのドキュメンタリーで自分の中に積み重なったものの重さを知る。

キタキツネ物語」…幼少のみぎり、ディズニー以外で初めて映画館でみた映画。音楽はゴダイゴ。

グッドモーニング ベトナム」…すごくB級の戦争映画なのですが、サッチモのWhat a wonderful worldが流れる戦闘シーンは泣く。

戦場のメリー・クリスマス」…このへんとか、音楽に対する脊髄反射で泣いている気もしてきた。

カイロの紫のバラ」…ウッディー・アレンで好きなのは、たぶんこれだけ。そしてとても好き。

八月の鯨」…年老いたリリアン・ギッシュがチャーミングすぎて泣く。ベティ・デイビスとの老姉妹役共演。

ぐるりのこと」…うまくいくことばかりではない人と人との暮らしの中で、夫婦が手を離さないことが尊すぎて泣いた。これ見たらリリー・フランキーに惚れる。

…という感じ。並べてるうちになんとなく傾向が見えてきた気がする。

基本的に恋愛映画では泣いてない(そもそもあまり見てない)。映画音楽に対する脊髄反射強め。悲しいシーンより、幸せなシーンとか日常の何気ないシーンに弱い。

人間、たまに涙を流すのはデトックス効果もあるらしく「涙活」というのも流行ってるようなので、次に体内浄化をしのうと思ったらこういう映画を見ればいいのね、という傾向が少しわかったような気がします。

「この映画で泣くタイプはこの映画でも泣けるハズだぜ!」というオススメのある方、是非教えていただきたいです。涙活してみたい。

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