読書感想文「自分を諦めない」@BLFオフィシャルブログ
ついに出た。僕が大好きだった館山昌平さん(元東京ヤクルトスワローズ投手)の著書だ。
随分前に一度noteに館山さんのことを投稿したのだけれど、館山さんの現役時代はケガ&手術が多かった。それを乗り越えて現役を続けていた姿に畏敬の念を抱いている。
度重なるケガや長期間のリハビリの最中、館山さんは何を考えていたのか、それを知りたくて本を出してくれないかなぁと思っていたのだ。その館山さんの著書がついに出版された。
僕と館山投手
全く僕からの一方通行ではあるが、館山さんにはちょっと縁を感じている。というのも800日以上にもわたる長期離脱後の復帰登板となった2015年6月28日の巨人戦(勝ち負けつかず)と復帰後初勝利を挙げた2015年7月11日の横浜戦の両試合を現地・神宮球場で観戦できたからだ。
僕は良席を確保するためにチケットを1か月以上前に確保することにしているので、チケット購入時には誰が先発予定かは分からない。なので館山さんが先発した両試合を観戦できたのは縁だと思っている。
復帰登板の6月28日は手を胸の前で合わせて祈りながら投球を見守り、高橋由伸のホームランに肩を落とし、7月11日の勝利後のヒーローインタビューでは一緒に観戦していた奥さんに見られないようにこっそり泣いた。
2015年はスワローズは館山さんの復活もあり、リーグ優勝を果たしたのだが、優勝を決めた10月2日の試合も神宮で観戦できた。
当然ながら2019年の引退試合も観に行った。中日戦で大島選手との一打席だけだったけれど、140キロを超える速球を投げ込んだ館山投手はまだ現役を続けられそうにもみえた。
本の感想
本書にはプロ野球の現役時代だけでなく、ライパチ(8番ライト)だった少年時代から現在の福島レッドホープスのコーチに至るまでの館山さんの半生が書かれていた。
プロ入り前のパートで印象に残ったのは、スワローズでチームメイトになる一年先輩の石川雅規投手(現在もスワローズの左のエース)との出会いだ。二人の出会いは館山さんが日大の寮で石川投手にチャーハンを振る舞ったという不思議なものだったらしい。
入団前から入団後の現役生活、そして今へと続く二人の深い関係性が分かってとても嬉しかった。館山さんは石川投手がいるスワローズに入るべくして入ったのだと思う。(所々で石川投手のコメントが入っていて、石川投手から見た館山さん像が語られている。お互いに尊敬しあっているのがよく分かった。)
肝心のケガとリハビリの話も事細かに書かれていた。ケガのタイミング・感覚・症状・治療内容が細かく描写されていて痛々しいところもあった。
館山さんはトミージョン手術(切れた肘の腱に別のところの腱をもってきて置き換える手術)を3回受けているが、3度目を受けるか引退するか、めちゃくちゃ悩んだそうだ。(やっぱそうだよな、心折れかけるはずだ。)
それでも「ケガに敗れて引退はしたくない」という想い、同じくケガをしている後輩たちに手術してリハビリを完遂すれば復活できることを示したいという決意から引退せず手術を決断した。
その後の2015年の復活とリーグ優勝は上述の通り観戦していたので、その時の興奮と熱気がよみがえってきた。
個人的にぐっときたところ
館山さんがプロ野球生活で一番楽しかったのは、先発・中継・抑えとフル回転した2年間だったらしい。
僕はここ数年で異動が多く、専門性が高められていなくて、会社に便利に使われているなぁ…と思っていて、この部分にぐっときた。僕もどこの分野でもアジャストできる頼りがいのあるヤツと思われている、と思うことにしよう。
現在の館山さんとBLFチャリティートーク
引退後の館山さんは楽天イーグルスのコーチを経て、今は独立リーグ福島レッドホープスでコーチをしつつ、プロ野球中継やユーチューブでの解説をしている。解説は論理的で解りやすい。
館山さんは毎年年末にBLF(プロ野球選手の慈善活動をサポートするNPO法人)が主催しているチャリティートークイベントに出演していて、一年の振返りであったり、翌年の目標についてお話しをされている。
僕はレジェンドメンバー(現在は募集終了)ということで昨年、一昨年と少しだけお話しをさせていただく機会をいただいた。話すときにめちゃくちゃ緊張したが、僕の質問に館山さんはオフレコも含めて丁寧答えてくださった。
今年もトークショーは開催される(はず)なので今から楽しみだ。昨年、一昨年とコロナの影響でオンライン開催なので今年はオフラインで開催されることを願っている。
スワローズファンの方はぜひ読んでほしい。
(冒頭の写真は2019年のBLFチャリティートークにて著書撮影)
自分を諦めない - 191針の勲章 - | 館山 昌平, 長谷川 晶一 |本 | 通販 | Amazon
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?