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こんな時どうする!?すぐに対応しないと"ヤバい"患者の見極めかた〜膝関節痛Ver〜

 在宅鍼灸師のためのマガジンをご覧いただき、ありがとうございます。このマガジンの「プライマリ・ケア」を担当しています、てつこと長岡哲輝と申します。

 これまでプライマリ・ケアにおいてもっとも重要な「患者中心の医療」にフォーカスしました。

 さて今回は、私たちがよく遭遇する「膝関節痛」の症例をもとに「すぐに対応しないとヤバい患者の見極めかた」を勉強していきます。

 在宅医療の現場では訪問した際に、患者の容態が変化していたりいつもとちがう症状を家族から相談されることがあります。そんなとき、「これはすぐに対応したほうがいいのか?」「ちょっと様子みてもいいのか?」と悩むことが多々あります。

「この患者はすぐに対応しないとヤバイぞ!」とただしく判断できれば・・・と、わたしは日ごろから考えています。

「すぐに対応しないとヤバい患者」とは?

まずはこの症例をじっくり読んでみてください。

「膝関節痛」で往診の依頼があった76歳女性。高血圧、脂質異常の既往歴あり。
慢性的に右膝関節に痛みがあり、変形性膝関節症の診断で整形外科へ通院中。
関節水腫があり数年前から定期的に穿刺している。
2日前に庭仕事をしたあとから右膝痛が悪化して、痛みで外出できなくなる。
ズキズキとした痛みを膝全体に感じるので、毎日ロキソニンを服用している。
「かかりつけの整形外科は遠いので、往診してくれる近くの鍼灸院に連絡しました。」とのこと。
初回の訪問時のバイタルサインは、意識清明、体温38.5℃、血圧120/75mmHg、心拍数100回/分、呼吸数25回/分、SpO2:98%
右の膝関節に熱感と腫脹があった。

 一見、「変形性膝関節症が悪化した?」と思われるこのケース。実は「すぐに対応しないとヤバイ患者」なのです。

 「すぐに対応しないとヤバい患者」というのは以下の2つです。

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