「どういう意味ですか?」と聞き返さなければならないのはコスト
SlackやTeams、LINE WORKSなどビジネスチャットツールを社内のコミュニケーションで利用している企業は多いと思います。
特にコロナ禍以降リモートワークを導入している企業が増えてからは、より利用されるようになってきているように感じます。
しかしビジネスチャットツールは非同期(双方が反応できるタイミングで反応する)でのコミュニケーションになるため、すぐに反応できるとは限りません。
そのため意味や意図のわかりづらい伝え方をしてしまうと、口頭でのコミュニケーション以上に余計な手間がかかってしまう場合があります。
相手に意味が伝わらないコミュニケーション
意味が伝わらないコミュニケーションでよくあるパターンとして、以下のようなものがあります(これはチャットでのコミュニケーションに限らずですが)。
相手の前提知識を無視している
最低限の情報が足りてない
自分の頭の中の言葉をただそのまま書いている(人に伝える文章になっていない)
相手の前提知識を無視している
例えばなにかしらの仕事のやり方を相談したい時に、一緒に働いている上司であれば自分が何をやってくれているか把握しているかもしれませんが、別の仕事をしている同僚は知らないかもしれません。
もし把握している相手であれば「今の仕事はこういうやり方を考えてるんですが・・・」と話始めればいいかもしれませんが、把握していない人に大してであれば「今こういう仕事をしているんですが・・・」というところから話す必要があります。
これを相手が誰でもかまわず前提を省いて話し始めてしまうと、相手によって意味が伝わらなくなります。
最低限の情報が足りてない
そもそもその話をする上での情報が足りていないこともあります。
極端な例でいえば、主語がない場合です。
例えば「ヤバいかもしれないです」「大変なことになってます」だけ言われて何がヤバいのか、何が大変なのかわかりません(極端な例ですが実際にそういう人もたまにいます・・・)。
あとは質問に対して、回答を相手が考えるために必要な情報や条件(制約)が漏れている場合もあります。
そうすると「◯◯はどうなっていますか?」「◯◯でやればいいんじゃないですか?」と、一見何に困っているのかわからず聞き返すこともあります。
自分の頭の中の言葉をただそのまま書いている(人に伝える文章になっていない)
伝わらないと聞き返すコストがかかる
そして上手く伝わらなかった時、まず聞き返す側にコストがかかります。
何を言っているかわからないのはストレス
「何を言っているかわからない」ことをいきなり言われるのは、まずストレスになります。
チャットで送られてきている文章を見て、「どういうこと?」「何のことを言ってるの?」となってイライラした経験は誰しもあると思います。
聞き返す文章を考える手間がかかる
そして何を言われてるのかわからないので、「どういう意味ですか?」と聞き返すことになります。
丁寧な人であれば、わからなくても少し考えて「◯◯という意味ですか?」「◯◯のことを話してますか?」と、推測して返したりします。
この時、意味のわからない文章から推測する時間と労力を割いています。
これは伝える側の人がわかりやすい文章書くことを怠ったツケを、伝えられた側の人が払っているとも言えます。
さらに言えば、「自分の知識が足りないから理解できてないかもしれない・・・」と思い、さらに返答に気を使ってしまう人もいるかもしれません。
聞き返される側にもコストがかかる
伝えられて聞き返す人だけでなく、伝えて聞き返された側の人にも同時にコストがかかります。
どういう意味ですか?と聞かれるのもストレス
自分が言ったことが伝わらず、「どういう意味ですか?」と聞き返されることは、気分がいいものではないと思います。
聞き返す人もあまりに意味がわからないと、イライラし強いトーンになってしまうこともあります。
結局ちゃんと説明する文章を書かないといけない
そして聞き返された後、結局詳細にちゃんと説明した文章を書くことになります。
最初からその文章を書いておけばスムーズに済むところを、聞き返してそれに答えるという余分なコストを挟んだ上で、同じ文量を書くことになります。
この伝え方で相手が理解できるのかと常に意識する
文章でも口頭での会話でも同じですが、「この伝え方で相手は理解できるだろうか」と、常に意識するこが重要です。
面倒くさがって雑な伝え方をしても、双方に余分なストレスと時間を増やしてしまうだけです。
特にビジネスチャット等での非同期コミュニケーションでは、聞き返すのもすぐにできるかわからない(すぐに見るかわからない)ので、より時間を使ってしまう可能性があります。
「わからなかったら聞き返してくるだろう」と、多少雑な文章になっていると感じながら送るのはもってのほかです。
必要以上に丁寧に書きすぎて時間をかけすぎるのは本末転倒ですが、相手への想像力を持って伝えるべきです。
時間がかかりそうなら口頭で伝えることも考える
相手のことを意識して伝えようとした上で、文章を書くのがあまりに時間がかかりそうであれば、口頭で話すことも考えましょう。
話の内容によって、そもそもチャットでやり取りすること自体が最適でない場合もあります。
SlackのHaddleのようにチャットツールの機能をそのまま使ってもいいですし、Zoomなどで会議を開いてしまうのもいいです。
内容による向き不向きや、人によって伝え方の得手不得手はあると思うので、都度最適なコミュニケーション方法を選ぶことも大切です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?