Youtuber登場の20年前から、好きなもので生きていた人の話
さかなクンをご存知でしょうか。
”魚通で、たまにテレビで見かける人”程度の知識しか持ち合わせていなかったのですが、ラジオで彼の『さかなクンの一魚一会』がおもしろいと聞いて、さっそく手に取ってみました。
初めに所感を述べると、衝撃的なストーリーが多く、何度も驚かされ、同時に気づきの多い本となりました笑
タレントの顔しか知らなかったのですが、さかなクンの現在の役職はこちら
語られる数々の逸話
語り出すとキリがないほど多くの話が登場するのですが、その一部を紹介してみます。
終日1つの水槽だけ眺める
彼ほど、好きなことをやり続けた人はいないんじゃないか...と思うほど、突き抜けています。それはもう本当にさかな愛がすごくて笑
例えば、タコを好きになり、水族館に通い始めた話。
開館から閉館まで、終日タコの水族館だけ見ていたそうです笑
他にも、往復2時間かかる魚屋さんに、毎日通っていたなど、さかな愛が生み出すパワーが途轍もない...。
肝心 なタコちゃんはといえば、タコ壺の中からキラリと輝く目玉だけ。それでもその日はどうしてもタコが見たかったので、閉館までタコの水槽から離れませんでした。
教科書の代わりに図鑑を持参
学校の勉強は苦手だったそうですが、それを補うほどの魚への熱量。
教科書は借りればいいから、代わりに図鑑を持っていく小学生だったそう。
いつでも好きなときに読めるように、貝類エビ類魚類と、毎日たくさんの図鑑を持って登校 していました。
1冊でもかなりかさばる図鑑たち。おかげでランドセルに教科書の入るスペースはほとんどありません。
それでも大丈夫。持ってこなかった教科書は、ほかのクラスのお友達 に 借りにいけばいいのだから。
吹奏楽部を水槽楽部と勘違いして入部
「ねえミーボー、スイソウガク 部 いってみない?」
「スイソウガク? スイソウ? 水槽!? えええ!〝 水槽学〟部があるのー?」
(水槽学部ってことは、水槽がたくさんある部活ってこと?顧問が理科の先生ってことは、絶対にお魚いるじゃん!) まさかのお魚系部活!そんな夢みたいな部活があったんだ
巡り巡って、スカパラと共演まで果たします笑
中学時代にカブトガニ孵化させる(日本初)
学校内でカブトガニを飼育。さらに孵化までさせて全国紙デビュー。
そして、毎日教室内でお散歩させていたというストーリーまで。。
「カブちゃんたち、お散歩だよー。」
朝練のときに水槽から出して床を歩かせます。あっちでカチャンカチャン、こっちでカチャンカチャン。しばらくして、再び水槽へ戻し、放課後の練習でまたお散歩タイムがはじまり
さかなクンを支える家族の存在
ここまでさかな愛を表現し続けたさかなクンには、裏で支える母の存在が大きかったようです。
たとえば、タコが好きになった時は、1ヶ月ずっとタコ料理を作り続けてくれる(1ヶ月間不満も言わず、一緒にタコ料理を食べ続けるお父さん、お兄ちゃんもすごい笑)。
夕食は毎日のようにタコをおねだり。それでも母はイヤな顔ひとつしませんでした。それどころかお刺身、煮込み、酢の物など味付けを変えて1か月ほども 毎日、タコ料理を作りつづけてくれたのでした。
他にも、本当に好きなことに集中し、好きなだけのめり込めるようなサポートをし続けていたお母さん。
・学校でカブトガニを飼育するようになった時も、さかなクンのためにカブトガニ用の水槽を購入し、学校に寄贈した
・学校の成績が悪くても、好きなだけ探求すればいい。と先生にも啖呵を切る。
つい口を出したくなってしまうのが人の常ですが、あくまで子供のことを考えて、それを行動にし続けたお母さんの存在が大きかったと述べられていました。
好きが仕事になる時代
『好きなことで食べていくべき』といった論が増えてきている気がします。
心から共感するのですが、それ以上に時代の後押しも出てきているんじゃないか、と思っています。
例えば...
・ゲーム部プロジェクト
もともとゲームが好きで、全国ランキングに入るほどだったそう。そのゲームをやり続け、今やトップYoutuberに。
・フォーリンデブさん
グルメを発信し続けて、今やテレビにも登場。さらに書籍まで出されている方。
常軌を逸するほどの熱量が誰かの目に留まり、その熱量に当てられて、背中を押したい人が繋がっていく時代。
さかなクンも、大学受験に失敗したものの、TVチャンピオンで優勝したことで大学に入学できたなど、縁が繋がって形成されていました。
小さい頃に抱いていた熱量を、受験や就職を前に諦めるではなく、そのまま追求してご飯を食べられるようになってきているのかなと(もちろん、まだまだごく一部かもしれませんが)。
さかなクンの狂気とも思えるほどの愛情をみて、ふと今の時代を見返すきっかけになりました。
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