私の中の母

先日、久しぶりに自分の写真を見て思ったのが、「母に顔が似てきた」ということ。
これまでは、親戚などからも「父親似だ」と言われてきており、自分でも母よりも父に似ていると思ってきた。が、この年代に来てようやく(?)母が現れたのだ。
 迷信のように、「成長とともに顔は変わる」と言われてきた。最終的には同じ性の親に顔が似る、とも言われた気がする。私の幼い頃の写真を見ると、もちろん面影はあるが今とは少し顔が違うような気がするし、やはり目の特徴が父に似ている。自分が見るのと他人が見るのではまた違った見え方になるのだろうが。祖母と母は、性格は全く違ったが顔は確かに似ていた。はたから見るのと本人とでは自己認識が異なるかと思うが、母は祖母に似ているし、我が姉も母に似ている気がする。そして私だが、今まで自分でも認識していなかった、自分の中の母に気付いたのだった。顔の下半分が、およそ母なのだ。それは単に一般的に言う老化現象なのかもしれない。輪郭が歳とともに少しずつぼやけてくるから、それが私の記憶の中の母と重なっているだけかもしれない。が、その老化初期症状の中に母の印象を見た。遺伝子ってすごいなあ。
 全く関係ないIDカードの写真で、母を思い出してしまった。

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