散文詩:さよならは金色の光

さよならは金色の光

泣くのをこらえて
片目に留めた温かい涙の一粒が
優しいお別れの言葉を聞きながら
お香漂う空気に柔らかくとけて
天にのぼるように消えてなくなった瞬間

空気を読まない鼻水が
か細く一筋だけ垂れたから
私は苦笑いで鼻を拭って
弱々しくさよならをした

最後までかっこ悪いまま
私は金色のあなたにはなれない


―――――

※みんなのフォトギャラリーから素敵な写真をお借りしました。ありがとうございます。

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