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かさぶたをはがす。将来の夢とか過去とか社会教育のこととか。

お久しぶりのnoteです。
わたしをつくってきたものをひろいあつめている途中のながたです。

自身のダブルケアの経験からダブルケアラーのサークルを作ったり啓発活動をしたり、(ダブルケアに限らず)介護者支援としての情報発信をおこなったりしています。
何をしてる人なのかはコチラの記事で書いてますので、興味がある方はご一読くださいませ。

今考えていること

将来的には、介護の専門職の人が気軽に立ち寄れるカフェやコワーキングスペースのような場所を設けて、そこに地域の人が気軽に来ることができるような、交流や学びの場所を作りたいと思っています。

実はこの考えの背景には、約20年前の自分自身の経験があります。

20年前の私

約20年前、私は「お客さん側でなく企画する側のおもしろさ」を伝えたいと、子どもたちと企画作りからイベント開催までおこなう事業を中心にした任意団体を設立し、その後NPO法人化して地域課題の解決を担う中央公民館の指定管理者となりました。

この公民館は、それまで私たちが子どもたちの事業で大切にしてきた「お客さん側でなく企画する側のおもしろさ」を、市民活動支援に活かし、市民自身が公民館運営に参画することができる仕組みを設けて、20代ばかりと若手ながら専門性を持った職員が「この地域が好きだ!」という思いを大切にして運営していました。

●地域の歴史や自然や文化についての講座を、地域の人々が講師になる形でおこなったり、職員研修を公開型にして地域住民が誰でも参加できるようにする。
●1階のロビーでも、編み物がしたい人が集まる日(ニットカフェ)やPCに触ってみたい人来られる日(ネットカフェ)を設定したり、大ホールでの事業に関連した展示をその主催団体や地域住民を巻き込んでおこなうことで、より多くの人が公民館へ気軽に立ち寄りやすい仕掛けをするなど新規の利用者増を図る。
●市民提案型事業では、自分で講座がしたいという人と一緒に講座を企画運営し、食育講座や花しょうぶの株分け講座、大正琴の体験講座などもおこなう。
などなどなどなど。

その結果、今まで詩吟や俳句のサークルでの一利用者だったひとが歴史講座の講師となったり、ロビーでおしゃべりすることが日常になった中学生高校生が小学生事業のボランティアを担ったりして、老若男女が集い交流できる場となりつつありました。

かさぶたをはがす

ただ、諸々の事情で私自身はこのNPO法人を2年で去ることとなり、あんなに情熱を燃やしたくさんの方々にお世話になっておきながら中途半端になってしまったことへの罪悪感から、私はこの経験にずっと蓋をしてきました。
でも今、介護の経験をきっかけに立ち上げた事業のVALUEを「介護する人される人を孤独にしない。いろいろな立場の人の想いを想像する」と掲げ、地域の人々が交流したり学び合う場所を作りたいとイメージする原点はやっぱりここにあると思っています。

当時、私たちが思い描いていた「地域課題の解決を担う人々の拠点」としての場所は、少しづつ具現化できていました。
そこに世代間の交流も、子どもたちの体験活動も、高齢者の「今日行く」「今日用」の場もあって、地域の人々が学び合う姿があったように思います。

では何が足らなかったのか。
私たち(指定管理を担う法人)が「これが苦手です」「これはできません」と弱い部分を見せなかったからじゃないか。

当時はまだ公民館を指定管理者に運営させること自体が全国的にも賛否分かれている頃で、しかも20代の若いメンバーばかりで構成されたNPO法人が、行政からも地域住民からも指定管理者として認めてもらうには、「できない」と言ってはいけないと、ある程度虚勢を張らなくてはいけないと、そう思い込んでいた節があります。

約20年の時を経て

20年近くの時を経て、先日開催された「つくる未来展」の基調講演での河井孝仁教授のお話は、実はそんな私の昔話の答え合わせをしている気分でした。(この内容については長くなるので今回は割愛させてもらいますが…)

「できない」ことを伝えて支え合えるステークホルダーの存在こそが重要
このステークホルダーは行政や企業だけでなく、ともに地域の課題解決を担う市民個人も含むと私は考えています。

弱さを伝えることは(個人としても)今でも苦手です。
でも20年前と同じ轍を踏むわけにはいかない。しかも家庭を持ち子育てをしパートで働いている私にあの頃のようなフットワークの軽さはさすがにありません。

●できること得意な事と、できないこと苦手な事を明確にして、ステークホルダーに伝えていくことを意識しよう。
●そんな小さな一歩を積み重ねて、いつかあの頃思い描いていた場所にもう一度挑戦しよう。
●それは大きな公の施設ではなくて、もっと小さな身の丈にあった場所でいい。
このことを再度しっかりと認識して、活動に取り組んでいこうと思います。

「過去と向き合う月間」でした

9月はつくる未来展の基調講演のほかにも、過去と向き合ったり公民館や社会教育のことを考えたり、自分自身の将来のことを考えるきっかけになる出来事が多くありました。
そんなわけで、本来は長い文章がすごく苦手なのですが、自分の頭の中を整理するために珍しくしっかりとnoteを書いてみました。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
「そんなこと考えてるなら一緒にやろうぜ!」とか、「なにそれちょっとしゃべろうや!」とか、「面白そうだから応援するよ!」というかたは、ぜひご連絡ください!

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