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ユーミン祝50周年

1972年7月5日シングル「返事はいらない」でシンガーソングライターとしてデビューしてから2022年7月5日で50周年を迎えた。

デビュー記念日である7月5日は姫路公演。リハーサル時には全国各地からプロモーターの方々が集まってお祝いが行われたとの報告。


この日の会場は兵庫県姫路市にある姫路市文化コンベンションセンターアクエリ姫路。

2019年にできた約2000人収容というこじんまりしたホール。会場はいつもとは少し違う空気感。やはりこの日を楽しみにしていたファンが終結したのだろうか。

ライブの最後に「今日のお客は楽」といっただけあり、緩急しっかりと一挙種一等族な会場内。暖かい拍手に包まれて本編終了。

通常のアンコールの後も鳴りやまない拍手。
そして「二人のパイレーツ」の前のMCは特別なものだった。

スタッフの人はもちろん、本当にたくさんのスタッフ、プロモーター・イベンターの人、数えきれないくらいの人数に思いをかけてもらってここまでやってきました。
20年前、30年前のステージより今のほうが、パワフルにできているのはそれ以外の時間を生活を全部ここにかけているから人生もう悔いはないです。
「空と海の輝きに向けて」は50年前に初めてのシングルのカップリング曲で、生まれて初めて一つの作品として作った歌です。
予言のように「おまえは歌になり流れてゆく」その通りだと思います。「永遠の輝き」は歌を届ること。私がいなくなっても聞いてくれた人の中にずっと残ること、生きている限り旅を続けます。

そして、この物語を締めくくる「二人のパイレーツ」を静かに歌い終えた。しかし鳴りやむことのない拍手。
再びアンコールにこたえたユーミン。

今日のお客さんは楽。
自分でいうのはダサいですけれど、特別な日ですものね。
今回のツアーは毎ステージが特別だと思ってやってきました。
こんな日がくるなんて教えてあげない。
だって50年前には無限の選択肢があったんだもんね。
でもこのルートを通らなかったらみんなにも会えてないし。

そして、デビューシングルの「返事はいらない」。

作曲家志望だったユーミン。このツアーで歌われた「海と空の輝きに向けて」は、シンガーソングライターとしての決意と覚悟を表現しているように思える。
今から50年前。まだまだ今のようにレコード会社、事務所、そしてライブツアーなどの仕組みが確立していなかった時代。まだ何もわからない18歳の少女が未知の世界を「青い海原」と表し、シンガーソングライターとして「ただ一人帆を上げる」決意をしたのではないか。そして目指すところは「遠い波の彼方に金色の光がある」場所。「永遠の輝きに命の舵を取ろう」と覚悟を決めたのではないだろうか。「おまえは歌になり流れていく」はいつの日か「詠み人知らず」となるその時。

このツアーは2020年に発表された「深海の街」のアルバムツアーではあるが、50年の集大成であったと思う。デビューシングルのカップリング「空と海の輝きに向けて」やデビューアルバムのタイトルチューン「ひこうき雲」、最新のアルバムの曲までそれぞれの時代を織り込み、この日デビューシングル「返事はいらない」で完結したのではと。

「本当にみんなで一つの船に乗っているように歴史の教科書の中を旅しているみたいですよね。」

50年という様々な時代を経て、燦然と輝き続けるユーミン。自分自身がユーミンというアーティストと出会うことができその歴史の中を一緒に歩めることを選択できたこと。自分の人生を豊かにし、心の支えになってくれたことは紛れもない事実。この日のライブを観れたこと本当に感謝です。ありがとうございました。


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