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ステーキ

長女が昨晩一晩だけ泊まりに来た。一晩泊まって、早朝、帰った。今日は遅番らしい。何でも、学生時代のバイト先の副店長が異動になるとのことで、挨拶に戻ってきたとのことだ。

私は、去年、出張が多く、外食が多かった。月に一度は好きな肉でも食べようと、ちょっと前にかなり流行ったステーキチェーン店のマイレージカードを作った。

そのチェーン店は、最近かなり経営が厳しくなり、去年の年末に何店舗も整理して縮小傾向にあった。そしてその矢先、自粛、ステイホーム。再開したのもようやく6月に入ってからだ。

6月からも更に閉鎖店舗が多くなり、自宅の一番近所の店舗も知らぬ間に閉鎖してしまった。

気に入ったものがだんだん勢いを弱めていくのは、見ていて悲しくなる。まして、世間に蔓延るウィルスの影響もあるとなると、やるせない。

随分前に、長女も次女も、そこでのステーキを食べたことがないという話を聞いたばかりだった。そして家内に行こうと相談すると、マイレージカードが残っているという話にもなり自宅に二番目に近く駐車場もある、フードコートに入っている店舗に行くことになった。

我が家からは家内と次女と私で。長女は電車で向かい、現地で落ち合った。

ラストオーダーも迫っていて、急いでみんなでメニューを見て選び、それぞれが気に入ったものを注文した。

着席すると、みんなで共に夕食を食べられることと、ステーキになってくれる牛にも感謝して心の中で祈りを捧げ、みんなで楽しく食べさせて頂いた。

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かつては、日曜日の夜ともなると、このフードコートも閉店間際まで混雑していた。今は、ガラガラである。静かすぎる、幸せな日曜日の夜だった。

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