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センサー

去年の夏、長男が転勤して一度我が家で同居していたのが、またさらに首都圏で転勤して再び家を出て行ったときのことだ。

廊下の電球をLEDに付け替えるときに、ついでだからと、センサー付きのLEDに取り替えたのだ。


そして、家内と長男の前で、自慢げに言った。

「これからは、いちいちスイッチを切らなくていいのだ」


ところが長男から、意外な言葉が返ってきた。

「俺、センサー付きのやつ、嫌いなんだよな」

……。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

うわっ、こりゃ、大変な無駄遣いをしたね。


センサー付きのLED電球は、高価なのである。場合によっては、1.5倍以上の金額になる。

きっと、便利だろうという、勝手な思い込みの親心で、見切り発車をしてしまった。

長男は、どうしてセンサー付きのものが嫌いなのかを説明していたようだが、あまりにもショックで、その言葉は頭の中には全く入ってこなかった。

そして、家内が追い打ちをかけてきた。

「コジくんは、思い込みの激しい過保護だから」

そして、長男、長女、家内は、みんなで笑った。

……。

まあ、家族が笑ってくれれば、私は、なんでも良いのだ。


そんなこんなの思い出話を家内に語ろうとして後ろを振り向くと、空のソファーが、静かに笑っていた。



先日から家内は、あるプロジェクトで都心のホテルに泊まり込んでいる。

シーンとした部屋の空気に、なんだか、心が追いつかない。




昼間のやりとりからすると、家内は、元気なようである。

家内が元気だと、我が家は、明るくて平和である。





だから。





これで、いいのだ。


■追記■32日目/66日
放課後ライティング倶楽部主宰のヤスさんが、エグい企画をやっている。66日ライティングランニング。略して「66日ライラン」。

人間が習慣化できるのは、66日間くらいを経てというのが一説にあるという。書く習慣と力をつけようというこの企画。新たな参加者が毎日のように増えている。

下述のヤスさんの記事のコメント欄に始めたいと入れると、マガジン招待のメールが届く。

約束事は、以下の3つ。
①300字以上を目安に書く
②投稿時、必ずマガジンに投稿(#66日ライラン)
③1日でも投稿をサボったら、マガジンから追放

「追放」って…。まじかぁ…。

でも、企画ものが大の苦手の私が、震える手で、参加することにした。まさに、ドキドキで。コメントすると、招待状が届いた。

これで、後には引けない…

まだ、参加できると思う。ご興味のある方は、添付記事のコメント欄にて、ヤスさんへアピールを。


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