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宝くじ道【ショートショートnote_53/創作】

家内が私を追求するので、仕方なく、日曜日の夜に投稿するための、ショートショートの創作活動を、細々としている。

ショートショートノートカードゲームを使い、お題を家族に出してもらう。それをテーマに410字以内で、書く。


今回は、家内に、予めスマホのスロットアプリで選択していた以下の5枚から、お題を設定してもらった。


難題ばかりが、また、並んだ
宝くじどうで、まいりましょう

それでは、本編にまいりましょう。

家内のお題から。

本編、「宝くじどう」、約410字を、どうぞ。


☆    ☆    ☆


噂の占い師がいた。宝くじどうを極め、当たりくじを引き寄せるという。その名を、Y子ちゃんという。

その噂は、口伝くちづてで広まり、ネットでもまことしやかな投稿がされたが、ついぞ正確な情報は現れなかった。



貧しい兄妹きょうだいがいた。のぞむまれ。妹は心臓にペースメーカーを入れていて。ある日、出先で、あろうことか電源不調のため、早急に充電する必要に迫られた。

その時代、全ての動力が電気で。世界中が極端な電力不足に悩まされていた。こっそり電気を使うと、厳罰に処せられる。

困った兄妹きょうだいうずくまっていると、ある人が現れ助言した。

「電力省の構内に入り、充電しなさい。」

2人ふたりは言う通りにすると、不思議に、構内にはいれ、充電も完了した。途端に、警備員に拘束こうそくされはしたものの、見知らぬ偉い人にかばわれた。



ふと振り返ると、その人が立っていて。のぞむに、こう言った。

「夢を持ち、兄妹きょうだいで勉学に励みなさい。そして、世の中を変えなさい。」


Y子ちゃんは、宝くじどころか、未来を見極める人だった。

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