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リキ日記_移動式カメラ
ハリネズミの飼育者のことを、世間では、「ハリ飼い」というらしい。私は、その、ハリ飼いの中でも、まだまだ素人である。
我が家のハリネズミの名前は、リキという。
リキと暮らし始めてから、もう、4ヶ月になろうとしている。
ハリネズミというのは、非常に臆病で、本能的に、人に懐かない動物である。我が家のリキも、犬やネコ、他の小動物のようには、懐かない。
エサをあげると、なんとなく、食べてくれる。でも、すごく警戒して、威嚇しながら、口にする。だが一応、手から食べてくれる。
匂いには敏感で、飼い主の匂いは、覚えるそうだ。だが、覚えるだけで、懐かない。
威嚇して、シューシュー言うし。ブルブル震えているし。目の前で、ゆったりとしていることは、ない。最期は、コソココ逃げる。
家内が、言うのだ。
リキ、もうそろそろさあ、慣れてくれても良いんじゃない?
こんなに、お世話してあげているんだから。
家内は、糞尿の掃除は、しない。直接リキを触ることは、ない。そして、驚いたのだが、エサを手渡しすることも、ない。必ず、この、スティックを使う。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリとつぶやいた。
そんなんじゃあ、懐かないよ。
心を開いていないもん。
家内は、時に、責任を、私のせいにする。つまり、タセキング(注1)と化すのである。
このあいだ、こんな記事を投稿した。すると、ふみさんが、コメント欄に、こう、書かれていた。
こんな記事で、詩にしてくれたのである。
ふみさんは、多才な人だ。書も、詩も、音楽も、なんでも、やられる。今まで、時に、遊びに行かせてもらったり、遊びに来て頂いたりしていたが、最近は、お互いにまつおさんの「ゆめの応援団」に参加し、そこでの仲間なのである。
私が書いているような、何の変哲も無い記事に、ふと、こういう繋がりを持ってもらえるというのは、まことに、有難いことである。
さて、話を少し、戻そう。
そんな、リトルkojuroの言葉を聞いてか聞かずか、私に、こんな、ことを言う。
コジくんは、ハリを我慢して、威嚇されても、懐かなくても、リキにまでマッサージをしてあげても、リキには、心を開いてもらえないんでしょ?
だったら、私と、結局は、同じじゃない?
確かに。
だが、ハリネズミというのは、そういう生き物なのだ。それを覚悟で、つきあっていくのだ。
リキは、威嚇して、シューシュー言うし、ハリを当ててきたりするが、決して、噛んだり、暴れたり、吠えたり、鳴いたりは、しない。
そういう、健気さが可愛かったりする。
リキは、明るい間に、回し車には乗らないし、走り回ったりは、しない。だが、定点カメラで観察していると、仕草が可愛かったりする。
というか、何でも可愛いのだ。
そうこう言う家内も、ネットワークカメラで、たびたび、リキの行動を観察している。
可愛いのだ。リキが。
長男がもともとの親だとすると、私は、ジジイで、家内は……。いやいや、家内は、さっちゃん(注2)である。
このあいだ、実は、こんなものを購入した。今回のカメラは、移動式だ。いろんなアングルで、リキの行動を、撮れる。
かなりの金額を、投じてしまった。
それを家内に見せると、一瞬、呆れたような、落胆したような、情け無さそうな、そして、イタズラ小僧を叱るような目をした。
だが、言った。
まあ、リキのためならば、仕方ないわね。
せいぜい、可愛い動画を撮るように励んでね。
家内は、やはり、リキのことが、好きなのだ。目の中に入れても痛くないほどに。
だが。
あまり多くを語らないが、その夜は、ちょっと多めに、家内のマッサージミッションが待っていた。
家内は、マッサージをすると、上機嫌になる。
家内が上機嫌ならば、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)タセキングとは、なんでも他責にする人のことである。私が勝手に作った、造語である。
(注2)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」で、ある。さっちゃんは、女王陛下という、別の呼称もある。だが、リキの関係で、「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、しては、ならないのである。
【リキ動画】
リキが寝起きの動画を、移動式カメラで、試しに、撮ってみました。まだ、移動式カメラの使い方が、よくわかっていません。これから、少しずつ、使っていきます。
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