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あかり

我が家は坂の上の方にあるので、我が家から遠く都心のほうを眺めることが出来る。

東京タワーのほうを見ると、ときどき、そこら辺の空がほの明るい時がある。

よくよく考えると、この明るさ、競技場か球場の明るさだとわかってきた。

プロ野球の開催日程を考え合わせると、神宮の明かりだろうと納得したのだ。

遠すぎて、ガビガビ。東京タワーが見える


そう言えば、神宮球場、思い出がある。

もう30年ほど前のことだ。

ある仕事で、ある官庁に、土曜日、入り込んで作業をしていたのだ。

夜、外がなんだか明るくなり、騒がしくなった。どうやら野球の応援のように聞こえる。

職員の方に尋ねてみると、それは、神宮球場からの声が聞こえるのだということだった。

かなり離れていると思っていたが、意外に近く。職員の方も、残業時間によく聞こえるとのことだった。


さすがに我が家までは音は聞こえないが、そのほの明るさで、神宮球場に思いを馳せ、30年ほど前のことを、ふと、思い出した。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

それは遠い、昔の話だな。神宮球場の試合は、今も、開催されているけれど。



時が経つのは、早いものだ。




そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。

コジくん、思い出に浸りつつで良いから。もっと頑張ってね。仕事も。マッサージも。

なるべく長期間、長時間、ね


なんのはなしですか。

今日は、勘弁してよの「か」


マッサージをすると、家内は上機嫌である。


家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。





だから。





これで、いいのだ。


知らぬ、存ぜぬ、働くこととマッサージ  笑
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