噛む
もう、夏は去ったが、長い間放りっぱなしだった、ながた師範からの夏休みの宿題を、ひとつ、片付けたいと思う。
私は以前、こんな記事を投稿した。
昆虫、中でもG(注1)のことなので、あまり、いい気のしない方もいらっしゃったかと思うが、私にとっても、過去の、あまり人に知られたくない思い出のひとつである。
Gが、本当に噛むということを経験したのは、実は、この時である。
つかんだ瞬間、Gは、確実に、私の指を、噛んだのだ。
噛んだので、痛てっ、と、なった。
この話、人に言っても、なかなか信じてくれなかった。まして、私が放り出したGが、飛んでいき、纏わり付いてしまった、被害者の先生のことを思うと、かなり、気が引けた。
私は、悪ガキだった。
今、自省して、悔い改めている真っ最中である。あの時の先生には、本当に、悪いことをしたと思っている。
だが、幸いにも、先生は、噛まれなかったようだ。
心の中の、リトルkojuroが、ボソッと、つぶやいた。
それは、結果オーライだな。
まあね。
G繋がりで、もう一つ、お話を追加しておこう。
上記の記事で書いたのは、クロゴキブリである。こいつは寒さに強くて、越冬するし、冬でもコソコソ素早く動き回る。
記事と同時期の高校の時。裏山には、ちょっと小さめの、羽の色が薄いチャバネゴキブリが、たくさん生息していた。秋頃になると、落ち葉がたくさん落ちる。
私は、そこに、キャッチボールで手元の狂ったボールを拾いに行くのだが、ある日、友人に会った。
たまたま、そこで会ったのは生物部のTである。
Tに、声をかけた。
こんなところで、何してんねん。
するとTが、逆に、聞いてきた。
お前こそ、何してんねん。
そこから、かなりの時間、だべったのだが、そこで判明したこととして、生物部は、ここに生息するチャバネゴキブリを、飼育している爬虫類に、エサとして与えているということである。
私は、この裏山にチャバネゴキブリがたくさんいる、ということは、知っていた。家で見かけるクロゴキブリに比較すると、かなり色が薄く、こぶりである。
へぇ〜。
と言いながら、感心して聞いていると、Tが、ニヤリとして、こう、言った。
いいもん、見したるわ。
そして、持っている枝で、枯れ葉を強めに叩くと、多量の何かが、飛び出てきた。
それは、チャバネゴキブリだった。そこまで多量にいるとは思わなかったので、少し驚いたが、それを、虫網に入れ、収集して持ち帰るという。
一部、飼育もしているという。
生き餌を与えるというのは、かなり、過酷な労働を強いるのだと、その時、思った。
あとになって知ったことだが、Tに、噛まれたことがあるかどうかを聞いたところ、やはり、時々、噛まれると言っていた。
ゴキブリは、雑食で、しっかりしたあごを持っている。カブトムシのような、舐めるためのヒゲのような口ではない。
だから、押さえつけたりして刺激を与えると、噛んだりするのではないかと思うのである。
私の話は、まあ、わずかな経験をもとに書いている、戯れ言である。少し前の、大きな鹿の話と同様、ほどほどに聞いておいて頂ければ、幸いである。
今になってひとつ、夏休みの宿題が、終わった。さて、次は、何に手をつけようか。
既に夏休みも、季節としての夏も終わったが、宿題だけが、私の前に、積み上げてある。
ゆっくり、ゆるりと、取り組んでいこう。そう、思っている。
(注1)Gとは、ゴキブリのことである。我が家では、あらゆる昆虫の中で、最も嫌われている。家内、長女、次女は、見るだけで逃げ回り、即刻駆除のミッションを、私に、下すのである。
【今日の登場人物】
ながた師範は、言わずと知れた、清水のぼる師匠、庵忠茂作名人と並び、3賢人のお一人である。
とにかく、教養豊かで、みんなにとってのお役立ち記事を書かれる。だが時々、宿題をくれるのだ。無視してもいいのだが、どうにも、私のこだわりポイントのうちのひとつに、いつも、スッと放り込んで来られる。
夏休みの宿題と私が思っているものは、いくつもあるのだが、ながた師範から頂いた宿題が、もうひとつ、残っている。
この宿題には、かなりの人々が関わってしまっている。
フードロスハンターとしての役割も、求められていて。
ヨーグルトは、私は、日頃から食べているので。ハチミツも、目の前にあり、いつも、入れている。ただ、心の準備もしないといけない。
Gに噛まれる宿題は、今回の記事にて、一旦卒業したとして。ヨーグルトの味に関しては、なにがしかの記事を書かねばならないのだろう。
次の宿題は、フードロスハンターとしての味覚と、ヨーグルトイーターとしてのプライドをかけた記事になりそうな予感が、プンプンしてきた。
心の中の、リトルkojuroが、笑って、つぶやいた。
そこまで大袈裟なことではないよ。
そんなに、誰も、期待していないし。コジが考えるほど。
社交辞令だよ。
くくくっ、くく。
まあ、ゆっくり、ゆるりと、宿題をやるとしよう。笑
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