スイカジュース
世の中には、売れるものと売れないものがある。
売れない理由もあれば、売れる理由もある。だが、理由がわからないのだが、良いものでも売れなかったり。さほどではないのに、売れたりすることも、時には、あるものだ。
私は、スイカは、好きである。だが、このジュースは、ちょっと、毎日常用することはないだろう。
家内は、私がスイカを好きだということも知っている。そして、少し変わったものが好きだということも、十分知っている。
4月末近いある日、たまたま、帰宅してこようとした時、スーパーで見つけたらしい。
そして、持って帰ってきた。
私は、すぐに飲んだ。
……。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
どうだった?
うむ。なんとも言えない味だな。
はっきり言えることは、この商品は、爆発的には売れることはないだろう。ということである。
世の中の商品には、売れるものと売れないものとがある。
だが、売れないだろうと誰もが思うもので、案の定、売れないものも、ある。順当、というやつだ。
スイカは、果肉もしっかりているわけではない。味も、どちらかというと、淡い味である。ジュースにしても、あの、見た目の色を出すのは、難しいだろう。だが、スイカの一番いいところは、あの、みずみずしさにある。ジュースという目の付け所はいいが、少しいろいろなものを混ぜ過ぎている。
昔から思っているが、スイカは、一般に流通するタイプのジュースには、向かないのではないだろうか。絞ってその場で飲むならば、フレッシュジュースとしての生きる道は、あるのかも知れない。
私は、スイカが大好きだ。縁側で、タネを遠くに飛ばす競争をしながら頬張るスイカは、人生で最高の瞬間を演出してくれる。頭の中では、あの種が芽を出して、庭がスイカだらけにならないかなんて妄想をしていた。幼い頃。
私は、スイカが好きだ。あと一本、ある。この味、嫌いではない。だから、明日も、2本目を飲む。
家内は、あるプロジェクトに参画していて。仕事が忙しくて、事務所の側のホテルに寝泊まりしている。日曜日の深夜に戻り、月曜日の昼過ぎにはまた、ホテルに泊まりに行って、そこで仕事をしているのである。
マッサージは、とんと、しなくなった。そのかわりに、家内の健康のことを心配をしている。これならば、マッサージをしているほうが、よほど良かった。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
さっちゃん(注1)は、感想を待っていると思うよ。入れてあげよう。
私は、美味しかった。ありがとうと、コメントを入れた。
家内からは、
そう、コジくん、スイカ大好きだから。良かった。
そう、返ってきた。
やりとりからすると、さっちゃん(注1)は、元気なようである。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、リキとの関係で、そもそもの飼い主が長男であることから、私は、おじいちゃんだが、家内に対して「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?